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マグネット着脱式のアクションカメラ「DJI Action 2」レビュー。どこにでもマウントできる手軽さが魅力的!

小型ジンバル付きカメラ「DJI Pocket 2」を購入してから1年が経過したものの、度重なる緊急事態宣言で外出もままならず、ずっと机の引き出しに眠っていました。

そんな中でDJIから発表されたマグネット着脱式の小型アクションカメラ「DJI Action 2」が気になって購入してみました。

DJI Action 2は正方形のデザインになり、大きさも一回り以上コンパクトになりました。従来モデルにあった前面のディスプレイが廃止され、バッテリーは取り外せない仕様になっています。

底面にある接続端子を使って、本体と同じ大きさの液晶モニターや予備バッテリーを拡張できます。モジュール側にはmicroSDスロットやUSB Type-C端子があり、単体ではできない機能を拡張してくれます。

このような「合体ロボ」的な動きに一目惚れし、気がついたらポチってたというわけ。カメラ単体では必要最小限に、モジュールを使って機能を拡張していくような使い方になります。

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DJI Action 2とは?

DJI Action 2は、マグネット着脱式のデザインを採用したアクションカメラです。様々なアクセサリーを簡単かつ素早く脱着することができます。

2019年5月発売の「DJI OSMO Action」は、GoProのようなアクションカムらしい形状をしていました。

新作のDJI Action 2では、カメラ側とバッテリーが分離できる「Insta360 ONE R」のようなモジュール形式になりました。必要な時に瞬時にアクセサリーの取り替えができるのは非常に便利です。

コンセプトが変わったことで、見た目や使用感も大きく変わっています。

■従来のアクションカメラとの違い
  • カメラユニット単体で撮影可能(本体の内蔵ストレージに保存される)
  • 電源モジュール側に充電端子・microSDカードスロットがある
  • 電源モジュールからカメラユニットに電源供給される(先に電源モジュールのバッテリーが切れる)

Powerコンボ/Dual-Screenコンボの2種類から選べる

DJI Action 2のスペック
Powerコンボ Dual-Screenコンボ
販売価格 税込49,500円 税込63,800円
サイズ カメラユニット:39×39×22.3mm
電源モジュール:39×41.6×21.4mm フロント画面モジュール:39×41.6×24.6 mm
重量 カメラユニット:56g
電源モジュール:56.6g(合計112.6g) フロント画面モジュール:64g(合計120g)
防水性能 防水ケースなし:10m(カメラユニットのみ)
防水ケース使用時:60m
  • ※フロント画面モジュール、バッテリーモジュールは防水性なし
マイクの数 カメラユニット:1個
電源モジュール:0個 フロントスクリーンモジュール:3個

DJI Action 2では、バッテリーのみの電源モジュールが付属したセット(Powerコンボ/税込49,500円)と、フロントタッチ画面モジュールを備えたセット(Dual-Screenコンボ/税込63,800円)の2種類から選べます。

自撮りをよくする人は「Dual-Screenコンボ」一択ですが、私はほとんどしないので「Powerコンボ」を選びました。マイクの数がDual-Screenコンボのほうが多いので、音はこっちのほうが綺麗に撮れると思います。

「DJI OSMO Action」「DJI Pocket 2」との比較

DJI OSMO Action DJI Action 2 DJI Pocket 2
発売時期 2019年5月17日(金) 2021年10月27日(水) 2020年10月31日(土)
販売価格(執筆時点) 約30,000円~ 税込49,500円~ 税込49,500円~
サイズ 65×42×35mm カメラユニット:39×39×22.3mm
電源モジュール:39×41.6×21.4mm
フロント画面モジュール:39×41.6×24.6 mm
124.7×38.1×30 mm
重量 124g カメラユニット:56g
電源モジュール:56.6g(合計112.6g)
フロント画面モジュール:64g(合計120g)
117g
ディスプレイ フロント:1.4インチ、300ppi
750 ±50 cd/m²
バック:2.25 インチ、640×360、325ppi
750 ±50 cd/m²
1.76インチ、446×424、350 ppi
500±50 cd/m²、
非公表
センサー 1/2.3インチ CMOS 1/1.7インチ CMOS 1/1.7インチ CMOS
有効画素数 1,200万画素 1,200万画素 6,400万画素
レンズ FOV:145° F2.8 FOV:155° F2.8 FOV:93° F1.8
ISO 静止画:100-3,200
動画:100-3,200
写真:100〜6,400
動画:100~6,400
静止画:100~6400 (16 MP)、100~3200 (64 MP)
動画: 100~6400
スローモーション:100~3200
電子シャッター速度 120~1/8000 秒 写真:1/8,000〜30秒
動画:1/8,000秒〜1/X秒(X:フレームレート設定値)
8~1/8000 秒
ズーム なし デジタルズーム
写真:4倍
動画:2倍 (> 60fps)、3倍(≤ 60fps、HorizonSteadyオン)、4倍(≤ 60fps、HorizonSteadyオフ)
タイムラプス:利用できません
写真:4倍(16MPモード)、8倍(64MPモード)
動画:2倍(4K)、3倍(2.7K)、4倍(1080p)
スローモーション 720p:8倍 (240fps)、4倍 (120fps)
1080p:8倍 (240fps)、4倍 (120fps)
4K:4倍 (120fps)
2.7K:4倍 (120fps)
1080p:8倍 (240fps)、4倍 (120fps)
1080p:4倍(120fps)、8倍(240fps)
バッテリー 1,300mAh(交換可能) カメラユニット:580mAh(交換不可)
電源モジュール:1,300mAh
フロントタッチ画面モジュール:1,300mAh
875mAh(交換不可)
防水 水深10m 水深10m(カメラユニットのみ) 非対応

2019年5月に発売された「DJI OSMO Action」と比べて、センサーサイズが大型化(1/2.3型→1/1.7型)し、手ブレ補正機能がさらに強化されました。155度の超広角レンズでの撮影や、画角を活かした水平維持機能にも対応しています。

筆者が持っている「DJI Pocket 2」と比べると、画角や写りは違えどセンサーサイズや手ブレ補正能力は似たような感じです。手持ちならDJI Pocket 2、どこかにマウントするならDJI Action 2のほうが使いやすそうです。

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DJI Action 2の外観・デザイン

今回はDJI Action 2のPowerコンボを購入しました。まずは中身をご紹介します。

同梱物(付属品)

同梱物はカメラユニット、電源モジュール、磁気ストラップ、磁気アダプターマウント、電源ケーブル、取扱説明書など。

Dual-Screenコンボでは、電源モジュールがフロント画面モジュールに変わり、磁気ボールジョイントアダプターマウントが追加されます。よりDJI Action 2を楽しむならこっちを選んだほうが良さそうです。

取扱説明書は日本語に対応しています。

カメラユニットの外観

カメラユニットはDJI Action 2の心臓とも言える部分。正面にはレンズ、ステータスLEDランプ、色温度センサー、マイクを配置しています。

サイズは39×39×22.3mmと指先でつまめるほど超コンパクト。こんな小さな筐体で最大4K120fpsの動画撮影に対応しています。

背面には1.76インチのタッチ対応ディスプレイを搭載。スマホと接続してアプリから映像の確認や遠隔操作に対応しています。

カメラユニットの重量はわずか59gと、Lサイズの卵1個分とほぼ同じくらい。GoPro HERO 10(153g)と比べると半分以下の重さです。

天面には電源・録画ボタン。ボタンのクリック感は固めです。

底面にはアクセサリーやモジュールと接続するための接点と、ストラップ穴があります。

左側面には空気圧調整穴が空いています。

電源モジュールの外観

背面にはmicroSDカードスロットがあり、最大256GBまでの容量に対応しています。

カメラユニット本体にも32GBの内蔵ストレージが搭載されていますが、動画を撮影しているとすぐに使い切ってしまいます。長時間録画するときは電源モジュールが必須です。

右側面には電源・録画ボタン。カメラユニットのボタンと同じ機能が割り当てられています。

左側面にはUSB Type-Cポートを搭載。電源供給はカメラユニット単体では行えず、電源モジュールまたはフロント画面モジュールに接続して充電します。

SmallRigから出ている専用ケースを買ってみたものの、フロントスクリーンモジュール専用品でした。

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DJI Action 2の特徴

マグネット着脱式の本体

カメラユニットと電源モジュールを組み合わせると、縦長の形状で手持ちでも持ちやすくなりました。

強力なマグネットと左右のツメでガッチリ固定されるので、撮影中に強く振り回しても外れる心配はありません。

豊富なマウントでどこにでも固定できる

DJI Action 2単体で使ってもいいですが、コンパクトなサイズを活かして三脚や身体に固定して使うのもオススメです。

磁気ストラップを服の中に通して、カメラユニットを胸元に固定して撮影してみました。カメラというよりもアクセサリー感覚で身につけて自然な姿を撮影できます。

よほど激しく揺らさない限りは落下する心配も無さそうです。心配な人はストラップで命綱を付けておくと良いでしょう。私はカラビナ付きのリングストラップを紐に通しています。

磁気アダプターマウントを使うと、GoPro関連のアクセサリーと組み合わせて使えます。こちらもマグネットで固定するので、簡単に着脱できるのが便利です。

以前紹介した「STICK iT(スティックイット)」を使うと、磁気ボールジョイントアダプターマウントの代わりとして使えます。

カメラ本体が小型軽量なので、従来のアクションカメラよりも長時間貼り付けても落下しにくいです。

超広角レンズ+強力な手ブレ補正を搭載。4K/120fpsの撮影にも対応!

これだけコンパクトなカメラでも撮影の基本スペックも充実しており、最大4K/120fpsの高精細・高フレームレートの映像が撮影可能です。

映像のブレ補正能力が強化されており、従来の「RockSteady(ロックステディ)」に加えて、水平方向の傾きを補正する「HorizonSteady(ホライゾンステディ)」が追加されました。

激しいアクションシーンでも水平を保ちつつ、ブレの少ない安定した映像が撮れます。そんな激しく揺れるシーンがなくても、手持ちで歩きながら撮るだけで強力な手ブレ補正の効果が分かるはずです。

155°の超広角レンズ採用により、その場の景色を見切れることなく映し出せます。超広角レンズだと歪みが気になりますが、設定から歪み補正をオンにすると気にならなくなります。

DJI Action 2で撮影した作例

それでは実際にDJI Action 2で撮影した作例をご紹介します。

まずは磁気ストラップで胸元に固定して北谷の街を歩いてみました。

次は自転車に乗った状態で試してみます。段差がある場所でも映像がガタガタにならず、ドローンのように滑らかに移動しています。服の上に装着すると徐々にずれていくため、撮影中に画角の確認はしておいたほうがいいかもしれません。

物理的なジンバル機構を持つDJI Pocket 2では上下の揺れがありましたが、DJI Action 2では強力な電子手ブレ補正を搭載していて細かい振動にも強いようです。

モーションタイムラプスで北谷の観覧車を撮影。片手で持って歩くだけで印象的な映像になります。ホテルの窓際で夕暮れや人の流れを撮影したりしても面白そうです。

海辺では風切り音が盛大に入ってしまいました。逆光で撮ると全体的に暗く写ります。

暗所撮影は、電子手ブレ補正によって滲みが発生します。

スマホのAI補正に慣れているせいか、全体的に暗くてノイズが乗っているように見えます。正直期待していたよりも微妙な写りでした。

DJI Action 2を使ってみた感想

DJI Action 2をしばらく使ってみて、使い方次第で撮影の幅が広がる面白いカメラだと感じました。

鉄などのマグネットが貼り付く場所に固定したり、コンパクトさを活かして粘着マウントで貼り付ける方法でも長時間耐えてくれます。

発熱による熱停止の問題や、バッテリー持ちが悪いこともあり、万人におすすめできるカメラではありません。気軽に動画撮影や写真を記録したい人に向いています。

DJI Action 2の良かったところ

■メリット
  • 手のひらに収まるコンパクトなサイズ
  • 4K/120fps+超広角で撮れる
  • 使い道が広がる豊富なアクセサリーに対応
  • 強力な手ブレ補正「RockSteady」で滑らかな映像が撮れる
  • 水平維持機能「HorizonSteady」に対応
  • 専用アプリで映像確認+遠隔操作が可能(簡単な動画編集もできる)

DJI Action 2のメリットは、なんと言っても小型軽量でどこにでもマウントできるところ。

アクセサリーはマグネットで簡単に脱着でき、ミニ三脚や手持ち撮影、ハンズフリー撮影などをシームレスに切り替えられます。

GoProなど従来のアクションカメラで手元を写すときは、アクセサリーをネジで固定し、バックパックの肩紐にクリップマウントなどで固定する必要がありました。

DJI Action 2では、磁気ストラップを首から下げるだけで簡単に固定できます。使い終わったら本体の着脱も簡単に行えて、コンパクトに持ち運べる点も撮影のハードルを大幅に下げてくれます。

これだけ小さなカメラでも画質は十分。超広角レンズでダイナミックに景色を映し出し、4K/120fpsの高精細かつ滑らかな映像を楽しめます。

強力な手ブレ補正+水平維持機能により、少々雑に撮ってもちゃんと見れる映像になるのが凄いところ。

スマホアプリと連携すると、スマホのディスプレイを使って映像確認と各種設定が行なえます。この手のアプリにしては使い勝手も良く、無線でのデータ転送も安定しています。

DJI Action 2のイマイチなところ

■デメリット
  • 熱暴走・熱停止問題が惜しい
  • バッテリーがあまり持たない
  • カメラユニット単体でSDカードが使えない、充電できない
  • 暗所に弱い(電子手ブレ補正で映像がにじむ)

いい所がある一方で、悪い部分も目立ちます。一番気になるのは発熱とバッテリー持ちです。

小さな筐体に豊富な機能を詰め込んだため、最高画質の4K/120fpsで撮影すると排熱が追いつかず、5分程度で熱停止してしまうことがありました。

録画していない状態でも、設定を変更しているとほんのり温かくなります。購入前に発熱が酷いと噂は聞いていたものの、冬の寒い時期にこれだと真夏が心配です。

画質をフルHDに落として撮影したり、短い動画を繋ぐような使い方なら問題無さそうです。

バッテリー持ちも想像以上に悪く、発熱に応じてバッテリーがみるみる無くなっていきます。

GoProのようにバッテリーをたくさん持っていく手法が使えず、バッテリーモジュールに繋いで充電しておかないといけません。

購入前にはカメラユニットのみで使おうと思っていましたが、単体ではSDカードの利用と充電ができない仕様と分かり残念でした。

次回作では、カメラユニットにSDカードを挿せる仕様に変更してほしいです。

まとめ:課題はあるけど使ってて楽しい小型カメラ

DJIが発売した新感覚のアクションカメラ「DJI Action 2」をご紹介しました。

発熱やバッテリー持ちなど課題は残りますが、私にとってはどこでも固定できる小ささや軽さは魅力的です。

ミラーレス一眼や高級コンデジと比べて画質や拡張性は劣るものの、手軽にVLOGを撮ったり、手元をハンズフリーで撮影する用途にぴったりのカメラです。

後継機の開発を期待しつつ、今はDJI Action 2を使ってどんな映像が撮れるか試行錯誤して楽しみたいと思います。

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