ノイキャン+外音取り込み搭載の完全ワイヤレスイヤホン「LIBRATONE TRACK Air+」レビュー
- ライター:鹿
北欧デンマークのオーディオブランド「
コンパクトで高級感のあるデザインをはじめ、ワイヤレス充電やノイズキャンセリング、外音取込みモード、装着モニタリングに対応した全部入り仕様。
多機能かつ、コンパクトな完全ワイヤレスイヤホンを探している方におすすめです。
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LIBRATONE TRACK Air+の外観・デザイン
パッケージはこれまで買ってきたイヤホンの中でも1番高級感があります。
スリーブを開けるとイヤホン本体と充電ケースが出現。黒い箱はマグネットで固定されていて、開ける時にワクワク感を演出してくれます。
内容物はイヤホン本体、充電ケース、イヤーピース(特大・大・中・小)、充電用Type-C to Aケーブル、説明書類など。
小型で軽量な充電ケース
充電ケースは黒一色のミニマルでシンプルなデザイン。小鳥のロゴがいいアクセントになっています。
ブラックカラーはサラサラとしたマットな質感で、小石のような緩いアールを描いた楕円形。
「完全ワイヤレスイヤホンはケースが嵩張る」というイメージを払拭してくれるコンパクトさに惹かれたのが購入した最大の理由でもあります。
この他にもホワイトカラーと、10周年記念の特別仕様モデル(ブラック×ロゴが金色)もあります。
10周年記念モデルは、通常版にはない「風切り音防止モード」「トリプルマイク」が搭載されています。
手にとってみると、まずケースの小ささに驚きました。サイズは横63mmx縦43mm×厚さ29mm。重量は36gです。
蓋を開けるとイヤホン本体が出現。中央付近には電源ボタンとLEDランプが配置されています。
蓋の裏側に製品情報や認証マークが印字され、外側からは見えないように工夫されています。
ケースにマグネットを内蔵しており、溝にイヤホンを近づけるとパチッと入ります。
イヤホンを摘んで取り出すときにマグネットの吸着が強く、正直言って取り出しづらいと思いました。
三角形が特徴的なイヤホン本体
イヤホン本体はケースとほぼぴったりの寸法。サイズは縦22mm×横19mm×厚さ32mm。重量は5.6gです。
TrackAir+の特徴でもある美しいデザイン。
AirPodsのうどん型ではなく、三角形の特徴的な形状は国際的デザインアワード受賞も納得のカッコ良さがあります。
タップで任意の操作が可能
メタリック調の三角形の部分はタッチセンサーになっており、ダブルタップ・トリプルタップにそれぞれ任意の機能を割り当てることができます。
タッチ操作がシングルタップではなく、ダブルタップやトリプルタップになっているおかげで誤動作が少ないです。
タッチ感度もちょうど良く反応してくれて、他社のタッチセンサー式の製品より頭一つ抜けて使いやすくなっていました。
近接センサーで付け外しに連動して再生/停止
内側にはイヤーピースや近接センサー、充電端子が備わっています。
近接センサーを使うと、イヤホンの付け外しに連動して曲を止めたり、再生を自動的に行ってくれます。
これがあると一時的に付け外しするときに便利です。
選べる充電方式・バッテリー持ちは良好
イヤホンの充電はケースに入れて行います。
ケースの背面にあるUSB Type-Cポートにケーブルを接続したり、Qiワイヤレス充電器にケースを乗せると充電が開始します。
バッテリー持ちはイヤホン単体で最大6時間、ケースで充電しながら使うと最大24時間使用できます。
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装着感・音質について
冒頭でも話しましたが、私は高級イヤホンの部類を使ったことがありません。今まで使っていた5,000円前後のイヤホンと比べての話となる点はご了承下さい。
軽い装着感で耳が痛くなりにくい
イヤホンの装着感は、これまで試したイヤホンの中でも軍を抜いて良かったです。
完全ワイヤレスイヤホンは、高機能なモデルになると機能を詰め込むためにサイズが大きくなったり、デザインの主張が激しい傾向があります。
TrackAir+は顔のラインに沿ってフィットするため、出っ張りが少ないので見た目の違和感がなく、長時間着けていても耳が痛くなりにくいです。
使っていて気になったのは、イヤホン装着時に先端部分に触れるとイヤホンが落下しやすいこと。
ショルダー式のカバンを降ろしたり、上着を脱ぐときに腕が引っ掛かると簡単に外れるため注意が必要です。
高音域が心地よく聴ける
TRACK Air+の音は高音域を得意としており、女性ボーカルの伸びのある声が鮮明に聴こえます。
低音についてはズンズンと響く感じがなく、長時間聞いていても疲れにくいと感じました。
他社製品のようにイコライザーの機能はありませんが、アプリ上から「通常」「低音重視」「高音重視」の3種類から音質を変更することも可能です。
接続の安定性は徐々に改善
主に通勤・退勤時に利用していますが、人の多い那覇の中心地で利用しても途切れることは数回あったレベルでした。
公式サイトには、業界最先端の高性能チップとアンテナを利用しており、イヤホンの接続の安定性や低遅延には自身があるようです。
正直言って、購入当初は接続が安定せず途切れやすかったのですが、ファームウェアアップデートを重ねるにつれて徐々に改善していきました。
口コミでは古いバージョンで利用した内容もあるため、ネットで調べるときは要注意です。
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ペアリング方法・LIBLATONEアプリの使い方
イヤホンのペアリングはケースに入れた状態で行います。
ケースにある電源ボタンを長押しして、LEDが点滅していることを確認したらデバイス側のBluetoothをオンにします。
一度設定が完了すると、次回以降はイヤホンを取り出した瞬間にペアリングしたデバイスへ自動的に接続されます。
ノイズキャンセリングなど各種設定は専用アプリを使って行います。
アプリを利用するには会員登録が必要となり、Googleアカウント・Facebook・WeChat・メールアドレスでの登録に対応しています。
ペアリングが完了すると、利用する製品とバッテリー状態が表示されます。表示されないときは「新しい製品を登録する」をタップして、ペアリングを行って下さい。
アイコンをタップすると、ノイズキャンセリングや外部音取り込みモードなどの各種設定が可能です。
ノイズキャンセリングの設定方法
ノイズキャンセリングは30段階で調整可能。
画面中央のアニメーションで、どんなシーンに向いているのか確認できるのは面白いですね。
右側の「SMART」を選択すると、周囲の環境音に合わせて自動的に効き具合を調整することもできます。
外出先などで使う場合、結構周りに合わせて頻繁に効き方が変わるので好みが分かれるかもしれません。
音質を3段階で調整可能
設定画面では音質を「通常モード」「低音強調」「高音強調」の3タイプから変更できます。
ズンズン響くような低音が好みの場合は「低音強調」を、伸びるような高音を求めている方は「高音強調」がオススメです。
ショートカットを変更する
ショートカットは左右のダブルタップ・トリプルタップの合計4種類を登録可能。
執筆時点では、イヤホンによる音量調整には対応していません。私はボイスアシスタントを使って調整しています。
タップ時の操作に割り当てできる機能は下記の通り。
- ■割り当てできる機能
-
- 再生・一時停止
- 前へ
- 次へ
- ボイスアシスタント
- ノイズキャンセリングモード切り替え
音質モードから音質優先・接続の安定性優先が選べる
最新のファームウェア(L124・R124)では、音質モードが追加されました。
「音質優先」と「接続の安定性優先」の2種類から、好みに合わせて優先項目を選択できます。
LIBRATONE TRACK Air+のメリット・デメリット、使い勝手
LIBRATONE TRACK Air+を使って分かった、メリットとデメリットをまとめるとこんな感じです。
- ■メリット
-
- コンパクトで洗練されたデザイン
- SBC、AAC、aptXの幅広いコーデックに対応
- アクティブノイズキャンセル(ANC)を専用アプリから30段階で調整可能
- ワイヤレス充電に対応している
- イヤホン単体で約6時間の連続再生、ケースと合わせて24時間使える
- ■デメリット
-
- 充電ケースのヒンジが弱い
- イヤホンをケースから取り出しづらい
- イヤホン単体で音量調整ができない
- ノイズキャンセリング性能が思ったより弱かった
この中でも特に良かったことと、悪かったところをピックアップして紹介します。
イヤホンを付けたまま会話ができる
外音取込みモードをオンにすると、周囲の音を内蔵マイクで拾って聞こえやすくしてくれます。
イヤホンを外さなくても周りの音を聞けるので、空港や駅のアナウンスなどを聞き逃すことがありません。
実際に使ってみると、確かに周囲の音がはっきり聞き取りやすくなります。
その代わりに、流している楽曲の音量がかなり小さくなり、微かに遠くから鳴っているレベルまで下がります。
外音を取り込みつつ楽曲を聞くには、音量をデバイス側から半分近く上げないと聞き取りにくいと思います。
それよりはイヤホンを耳から取り外して、近接センサーで音楽を一時停止した方が良いと思います。
Qiワイヤレス充電は一度使うと欠かせない
無線充電の「Qi」に対応しており、わざわざType-Cケーブルを繋がなくても充電できます。
ワイヤレス充電器やリバースチャージに対応したスマホから充電できるので、これに慣れていると他のワイヤレスイヤホンを選べなくなるほど快適です。
IPX4相当の耐水性能
TRACK Air+はIPX4相当の耐水性能を備えています。以前使っていたEarFun FreeはIPX5/7規格に対応していたので、それと比べると少々物足りなさを感じました。
防水スマホのIPX7相当なら水に沈めてもOKというレベルですが、IPX4相当は水しぶきがかかる程度なら問題ありません。
ジムやランニングなどで汗をかくようなシーンでも壊れにくくなっています。
わざわざ検証のために水に濡らすことはしませんが、もしもの時にあるのと無いのとでは大違いです。
ケースの使い勝手は及第点
TrackAir+は小さくて取り回しやすいと思いますが、充電ケースの耐久性や取り出しにくさについてはもう一歩といった感じ。
ヒンジ部分は感触が弱く、強い力で乱暴に開閉を繰り返すといつか壊れそうな気がします。
イヤホンの取り外しは少々コツがあり、イヤホン本体の先端を指で転がすように左右へ弾くと取り出しやすくなります。
とはいえ、他の製品と比べて摘める出っ張りがないので取り出す時に落っことしそうで心配です。
ノイズキャンセリング機能はマイルド
期待していたノイズキャンセリング機能は、想像して板よりもマイルドでした。
周囲の環境音を「フッ」と消して静寂に包まれるのではなく、換気扇やコピー機などの環境音を中心とした「ノイズ」を中心にカットしてくれます。
テレビの音や車の走行音、人の声などはカットされないため、移動中に歩きながら使用しても問題ないレベルです。
ノイズキャンセリング独特の耳への圧迫感やホワイトノイズも感じにくく、長時間付けていても疲れにくいと思います。
これが良いか悪いかは好みによりますが、個人的にはもう少しインパクトのある効果があれば嬉しかったです。
まとめ:欲しい機能が全部入り!唯一無二の完全ワイヤレスイヤホンは男女問わずオススメ
私はこれまで音に拘りがなく、Amazonで売っている安い中華製のイヤホンで十分だと思っていました。
今回このTrackAir+をしばらく使ってみて、北欧生まれの洗練されたデザインや痒いところに手が届くアプリの使い勝手など、全体的に高い完成度だと感じました。
他社の同価格帯の製品のように、飛び抜けた性能がないので目立たない存在ですが、全ての項目で平均点以上を出す隠れた名機だと思います。
購入してからほぼ毎日使っていますが、何と言ってもデザインの可愛さやバッテリー持ちの良さなどが気に入っています。
デザイン性の高い高機能な完全ワイヤレスイヤホンが欲しいという方には、TrackAir+を強くオススメしたいです。
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