格安SIMではMNOと比べて料金が安くなる反面、デメリットとして挙げられるのが通信速度が遅いという話。

毎日のように値下げが繰り広げられるMVNO市場ですが、格安SIMの事業者を選ぶ上で最も重要なのは通信速度だと思っています。せっかく大量に契約しているSIMカードを有効活用するために通信速度の測定を定期的に行っています。

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測定環境・条件

格安SIMでは測定する条件によって大きく速度が異なってきます。測定端末や測定時間が完全に同一ではなく、あくまでも私が測定した環境での結果なので参考程度に見てください。

あえて混雑しやすい時間帯を選んで測定しているので「混雑時にどれだけ通信速度を保てているか」を見てもらえるとMVNOの信頼度や通信速度の安定感がより分かってくると思います。

参考用にワイモバイルも含めていますが、ワイモバイルはほとんどMNOのようなものなので基準としてみてください。なるべく時間を短縮するためにデュアルSIM端末でSIMを入れ替えながら切り替えて使用しています。

前回まであったU-mobileとU-mobile MAXはトライアル期間終了と思ったよりも速度が出ていなかったので解約。nuroモバイル5時間定額もレビューが終わったので今月末で解約しようかと…。

また、今年1月から試験的にSpeedtest.netから4GMarkというアプリに切り替えてみました。

このアプリは通常のスピードテストに加えて、YouTube動画の再生やウェブサイトの読み込み速度を数値化してくれる素晴らしいアプリです。以前から楽天モバイルやFREETELなどで起こっている「スピードテストは速いのに体感速度は遅い」という問題もチェックできると思います。完全テスト（Full Test）は通信量が多く、複数回測定すると直近3日間制限に引っかかるSIMがあるため時間帯ごとに1発勝負にしています。

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朝8時～9時での測定結果

朝の時間帯は比較的空いており、ほとんどの会社が下り10Mbps～15Mbps近く出ていました。UQ mobile、ドコモ、ワイモバイルが頭一つ飛び抜けたスコアで首位争いをしています。

楽天モバイルなどもこの時間帯であればスピードテスト通りの通信速度が出るため、アプリのアップデートや動画視聴なども問題なし。時間帯を選べばちゃんと使えるときもあります。

0SIMはほぼ接続不能なことに変わらず、nuroモバイルに関しては以前よりも体感速度が遅くなっています。スピードテストでは10Mbpsを超えているんですけどね。

OCNモバイルONEも数字の割に速度が出ていないように感じました。FREETELは以前と同様に数値上も遅いです。

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昼12時～13時の測定結果

平日お昼のランチタイムは格安SIMが苦手とする時間帯で、どの会社も軒並み速度が一気に遅くなってしまいます。朝の首位争いをした3社が引き続きトップに。

普段はワイモバイルがずっとぶっちぎりのトップでしたが、今回は速度が落ちてしまい3位に転落。上りの速度に関しては相変わらずめちゃくちゃ速いです。

これまで目立ってきたLINEモバイルがまだ辛うじて粘っています。この記事を書いたタイミングのせいなのか、ここ最近は速度が落ちて速くなってを頻繁に繰り返しています。

その他のSIMはほぼ下り1Mbpsを切っている結果となり、使っていてストレスが溜まる速度になっています。ほんとこの時間帯だとドコモ系MVNOは厳しいですね。

夜19時～20時の測定結果

夜の帰宅ラッシュでの測定。LINEモバイルの速度が復活しはじめてUQ mobileの結果を抜きました。ワイモバイルも本調子を取り戻して首位を奪回。

この日は楽天モバイルの調子が良く、IIJ系やmineoなどよりも結果が良くなっています。YouTubeのHD画質も問題なく再生可能でした。（叩いた瞬間良くなるタイプ）

nuroモバイルや0SIMはもう駄目です。夜はまともに通信できません。

測定結果を踏まえた感想と今月のオススメSIM

測定結果の前に以前書いた格安SIMの選び方も合わせてご覧ください。ここから先はアフィリエイトリンクを含む内容となるため、嫌悪感を抱く方は会社名で検索を掛けて契約して下さい。

UQ mobile

長期間安定した速度をキープし続けているUQ mobile。KDDIの子会社というチートのような存在ですが、数少ないau回線を使用できる格安SIMということで人気のある会社です。

以前から上りの速度が伸びないのは何か理由でもあるんだろうか…。

最近は5分通話定額がセットになったぴったりプラン（たっぷりプラン）を推しています。通信速度含めキャリアと大差ない使い勝手で人気のある会社です。

UQ mobileの詳細についてはモバレコでも寄稿しているので良かったら合わせてご覧ください。

ワイモバイル

他社のMVNOとあまり値段が変わらないソフトバンクのサブブランド。ワイモバイルは格安SIMと呼んでいますが実際はドコモやau、ソフトバンクと同じMNOです。

シンプルな料金プランで分かりやすく、料金も格安。混雑時でも速度が安定していることや全国のワイモバイルショップで修理やプラン変更などのサポートが受けられるのが最大のメリットです。

今では数少ない口座振替にも対応しており、通話が多いユーザーやキャリアと同じ通信品質を求めている方におすすめです。

また、Yahoo!プレミアム会員限定でワイモバイルのデータ通信専用SIM（1GB）が月額540円で持てる「ワイモバイルSIMスターターキット」も用意されています。非会員だと月額1,058円にアップしてしまうので、プレミアム会員費+特別価格の方がお得です。

ドコモ

キャリアと格安SIMの比較用として契約したドコモ純正回線。高い維持費のぶんだけMVNOと大きく差が付いていました。混雑する時間帯を物ともせずping値や速度が安定しています。

安くした分だけ快適さが犠牲になるのではなく、「考えるのをやめて大手キャリアに乗り換える」という選択肢もありじゃないかなと思います。

IIJmio

以前と比べてAプランがジリジリと遅くなっていました。ping値などを見ると安定しているように見えますが、以前の空いていた環境よりは明らかに重くなった印象。

Dプランに関しては夜のping値が高くなり、パケ詰まりのような感覚が数値以上に遅く感じてしまいます。今のところは他社と比べてもあまりパッとしない会社です。

mineo

先月と同様に朝のみ速く、昼夜はまだまだ遅いです。Dプランの方がほんの僅かに速いかも。（誤差の範囲かもしれない）

パケットシェアを家族間だけではなくmineoユーザー全員と出来るのが最大のメリット。パケット繰り越しを半永久的に繰り越しすることが可能。（40GBくらい繰り越している）

下記の招待リンクから登録すると、私とあなたにAmazonギフト券1,000円分がプレゼントされます。
http://mineo.jp/syokai/?jrp=syokai&kyb=F8J0C0U6R8

nuroモバイル / 0 SIM

サービス開始してから数ヶ月でこの酷さは無いわーってくらい遅いです。0SIMに関しては論外。タイムアウト頻発で測定するのもままならないくらい接続が途切れます。

nuroモバイルも2回線ともイマイチな結果に。多分今月末で5時間定額プランは解約するかもしれません。あまり出番がないし。

NifMo

以前の爆速の評判はどこへやら…。といった結果になりました。上りの速度は他社より若干速いものの、お昼から夜に掛けて速度が一気に落ち込みます。

フルテストでもスピードテスト通りの速度が出ているので会社の信用度は悪くないです。NifMoバリュープログラムというサービスでアプリダウンロードや提携ショップでのお買い物をすると、月額料金の割引が可能なところに注目。

LINEモバイル

お昼の速度が厳しくなってきましたが、まだまだ他社のドコモ系MVNOと比べると頭一つ抜けた速度を維持しています。測定日によってお昼でも爆速になることもあるため、利用者の増えるペースにどうにか追いついている様子。

LINE含むSNSなどのカウントフリー機能が優秀で、SNSをよく活用する人はパケットの大幅節約に繋がります。今のところ3GBプランでも十分足りる（というか余る）くらいなので、値段の割にコストパフォーマンスは良いと思います。

OCNモバイルONE

利用者が多いため参考になるかなと思い契約しましたが、利用頻度が少なく速度がイマイチなOCNモバイルONE。

数値もさほど速くないのに、クイックテストと完全テストで差が出ている＝スピードテスト番長な傾向があり、動画視聴などがほぼ出来ないU-mobileに近い回線でした。

帯域増強したばかりでこの速度はちょっとまずいのでは…。

FREETEL 使った分だけ安心プラン

スマートコミコミ+で炎上したFREETEL。想像以上に騒ぎが大きくなり驚いていますが、SIM単体としても速度が全く出なくなり微妙になってきています。

5月から回線増速を「毎週実施」となるらしいですが、今のところ改善された様子は見られません。

ここ最近は速度の低下が著しく不安定な状態が続いています。使った分だけ安心プランなどのコンセプトは素晴らしかっただけにここ最近悪いニュースばかりで非常に残念です。

以前はスピードテストだけ速い「スピードテストブースト」を行っていた疑惑もあるため、この回線をメインにするのはおすすめできません。SNSなどを中心に行うサブ回線に向いています。カウントフリー機能もありますからね。

ロケットモバイル

ロケットモバイルはIIJmioとほぼ同じ結果でした。他社と比べるとよくも悪くも普通。こちらの方が若干料金が安いのはメリットかも。業界最安値とされる298円の神プランが人気ですが、低速プランでは測定に参加できないので契約していません。

上り最大50Mbpsで使い放題（上りのみ）のアゲアゲプランも登場し、他社にはない個性的なプランも出しているため、使い方がプランに合致したときはお得になります。

イオンモバイル

以前からずっと言っていますが、新たに登場したタイプ2のほうが混雑時に速度が極端に遅くなります。同じドコモ系ですが、タイプ1がIIJ系列、タイプ2がOCN系列のためこのような差が出ているようです。

全国のイオンでサポートが受けられることや、音声プランでも最低利用期間・解約金が設定されていないことなど、格安SIM初心者でもオススメしやすいプランだけに、速度があまり出ないことが残念です。

エキサイトモバイル

他社のドコモ系MVNOより僅かに速い結果となりました。まだ利用者が少ないはずですが、いつ計測してもやけにpingの値が高いです。それ意外はよくも悪くも普通。

楽天モバイル

前回の記事で楽天モバイルのことをdisったのに、ここに来て速度が回復して困惑しています。会社的には嫌いですが、今回の測定結果ではそれなりに速度が出ていることはちゃんと報告しておきます。

以前までのスピードテスト番長と比べると若干制限が和らいだような気がします。常に端末特価セールを繰り返しているため、CMばかり打たずにユーザーの満足度に繋がる帯域増強を頑張って欲しいのですが。

BIGLOBE

YouTubeやAbemaTVの通信量をカウントしない「エンタメフリー・オプション」などが人気を集めるBIGLOBE。何故かお昼の速度が速くなっていましたが、夜の測定ではいつも通りでした。

以前と比べると速度が極端に落ちることが減ってきているように感じました。確かに遅いことに変わらないですが、速度が出ていてもスムーズに画面が遷移しないことが何度かあったのが解消されています。

https://creatorclip.info/2016/10/biglobe-entame-free-option/
https://creatorclip.info/2015/11/biglobe-sim-lite-s-plan-review/

モバレコさんでも詳しくレビューしているので良かったら見てください。

https://mobareco.jp/a85229/
https://mobareco.jp/a90431/

全測定結果

最後に全測定結果を載せておきます。スマホだと縦に長いのでPCから見たほうが比較しやすいかも。