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【レビュー】DJI Pocket 2 クリエイターコンボを購入!前作の弱点を解消したポケットサイズのVLOGカメラ

ポケットサイズに3軸の電動ジンバルを搭載した小型カメラ「DJI OSMO Pocket」。発売から2年近くが経ち、今ではほぼ使われずデスクの引き出しに眠っていました。

初代OSMO Pocketは、小型軽量で手ブレの少ない映像が撮れるのは魅力的でしたが、画角の狭さや三脚穴とストラップホールがないところが使いづらく、徐々に使用頻度が落ちていきました。

そんな中、2020年10月31日(土)に発表された「DJI Pocket 2」は、カメラが20mmの広角になり、ズームにも対応したことで様々な画角で撮影ができるようになりました。

私は豊富な拡張パーツがセットになった「Creatorコンボ」を購入し、2週間ほど使ってみて感じた良かったところ、悪かったところをご紹介します。

結論から話すと、DJI Pocket2は初代の不満点をほぼ克服した”買い”の1台です。高画質なジンバル付きカメラが片手で楽に使えるので、旅行やお出かけのVLOG用途に最適だと思いました。

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DJI Pocket 2の特徴・スペック

DJI Pocket 2は、手のひらに収まるわずか約117gの小型カメラ。3軸のジンバルにより常に水平を保ち、手ブレの少ない映像が撮影可能です。

OSMO Pocketの弱点であった画角の狭さを改善し、手持ちでも広い範囲が写る35mm換算20mm(初代は26mm)に変更されています。後述するクリエイターコンボに付属する広角レンズを使用すると、画角が35mm換算15mmまで広がり、よりダイナミックな映像も撮影できます。

DJI Pocket 2とOSMO Pocketのスペック比較
DJI Pocket2 OSMO Pocket
サイズ 124.7mm×38.1mm×30mm 121.9mm×36.9mm×28.6mm
重量 本体のみ:約117g
Do-It-Allハンドル装着時:約150g
本体のみ:約116g
ジンバル安定化機能 3軸
操作可能範囲 パン: -230° ~ +70°
チルト: -100° ~ +50°
ロール:± 45°
パン: -230°~ +50°
チルト: -95°~ 50°
ロール: ± 45°
センサー 1/1.7インチ CMOS
有効画素数:64MP
1/2.3インチ CMOS
有効画素数:12M
レンズ FOV 93°、F1.8
焦点距離:20mm
(35mm判換算)
FOV:80° F2.0
焦点距離:26mm
(35mm判換算)
ISO感度 写真:100~6,400 (16 MP)、
100~3,200 (64 MP)
動画: 100~6400
スローモーション:100~3,200
写真:100~3,200
動画:100~3,200
電子シャッター速度 8~1/8000秒
最大静止画サイズ 9,216×6,912ピクセル 4,000×3,000ピクセル
静止画モード シングルショット:16MP、64MP
カウントダウン:3、5、7 秒
パノラマ:3×3、180°
シングルショット:12MP
パノラマ:3×3、180°
動画解像度
  • 4K Ultra HD:3,840×2,160 @ 24/25/30/48/50/60fps
  • 2.7K:2,720×1,530 @ 24/25/30/48/50/60fps
  • FHD:1,920×1,080 @ 24/25/30/48/50/60fps/120fps
HDR動画解像度※ 2.7K: 2720×1530
@ 24/25/30fps
FHD: 1920×1080
@ 24/25/30fps
なし
動画モード
  • 動画
  • HDR 動画
  • タイムラプス
  • モーションラプス
  • ハイパーラプス
  • スローモーション
  • 動画
  • タイムラプス
  • モーションタイムラプス
  • ハイパーラプス
  • スローモーション
スローモーション 1080p/120fps(4倍使用時)
1080p/240fps(8倍使用時)
最大動画ビットレート 100Mbps
写真フォーマット JPEG/DNG
動画フォーマット MP4 (MPEG-4 AVC/H.264)
バッテリー容量 875mAh
駆動時間 140分(1080pでの動画撮影時のラボ環境下での測定値)
充電時間 73分(5V/2A USBアダプターを使用した場合)

  • ※HDR動画撮影はアップデートで提供予定。

詳しいスペック情報は公式サイトよりご確認下さい。

標準版とCreatorコンボどちらがオススメ?

標準版の同梱物
Creatorコンボの同梱物

DJI Pocket2では、スタンダードな標準版と、撮影に必要なオプション品が揃った「Creatorコンボ」の2種類があります。

標準版 クリエイターコンボ
価格 税込49,500円 税込64,900円
付属品
  • DJI Pocket 2本体
  • ミニ操作スティック
  • カバー
  • 三脚マウント
  • スマートフォンアダプター (Lightning)
  • スマートフォンアダプター (USB-C)
  • リストストラップ
  • ステッカーセット
  • USB-C to A電源ケーブル
  • DJI Pocket 2本体
  • ミニ操作スティック
  • カバー
  • 三脚マウント
  • スマートフォンアダプター (Lightning)
  • スマートフォンアダプター (USB-C)
  • リストストラップ
  • ステッカーセット
  • USB-C to A 2股電源ケーブル
  • ワイヤレスマイク トランスミッター
  • ワイヤレスマイク ウィンドスクリーン
  • Do-It-Allハンドル
  • 広角レンズ
  • マイクロ三脚

Createrコンボには15,400円の価格差に対し、30,580円相当のオプション品が同梱されています。もしもオプション品を別途購入予定ならまとめて購入したほうがお得です。

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私はワイヤレスマイクと広角レンズが使いたかったので、オプション品の揃ったCreatorコンボを選びました。ミニ操作スティックや三脚マウントは標準版にも付属しているため、用途に合わせて選んでみて下さい。

オプションパーツの詳細については、オプションパーツ詳細をご確認下さい。

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DJI Pocket 2を開封レビュー

外箱は前作とそれほど変わらず、オプション品が入っているぶん箱の厚みが増えました。

同梱物は先ほど紹介した通り。Creatorコンボを選ぶとワイヤレスマイクや広角レンズがセットで付いてきます。

DJI Pocket2本体。外観はほぼ変わらず、サイズや重量がほんの僅かに大きくなりました。片手で握って本体をすっぽり隠せる、まさに”ポケットサイズ”のカメラです。

前作のOSMO Pocketと比べて、センサーサイズが1/1.7インチ(初代は1/2.3インチ)と大きくなり、有効画素数も64MP(初代は12MP)にアップしています。

右側面にある電源ボタンを長押しして起動します。前作は正面右のボタンを長押しで起動でしたが、専用の電源ボタンが追加されました。


電源ボタンで起動するとジンバルが正面を向き、2回お辞儀をしてから背面に戻って起動します。正面右下のモード切替ボタンを長押しすると、通常の半分くらいの時間で起動するクイック起動が使えます。

ディスプレイサイズは約1インチと小さいですが、スマホのタッチパネルのようにサクサク操作可能です。GoProもこれくらいサクサク動くようになれば使いやすいのに…。

画面を下から上にスワイプでジンバルの設定、右から左にスワイプでモード切替を行います。

動画は最大4K 60FPSでの撮影にも対応しています。

右側面にはマイク、電源ボタン、ストラップホール。

左側面にはマイク、microSDスロット。

底面には充電に使うType-C端子が付いています。

底面のパーツは力を入れて引っ張ると外れます。結構ガッチリと固定されているため、力いっぱい引っ張らないと外れなかったです。壊さないかヒヤヒヤしました。

三脚穴の空いたパーツに付け替えてみた様子。Creatorコンボに付属のミニ三脚を使うと丁度いいサイズ感です。

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オプションパーツで機能を拡張できる

DJI Pocket2の魅力は、なんと言ってもオプションパーツで機能が拡張できるところ。GoProはサードパーティ含め豊富なオプション品が用意されていますが、DJI Pocketにも様々なオプション品が出ています。

今回はCreatorコンボに付属のミニ操作スティック、スマートフォンアダプター、ワイヤレスマイク、広角レンズを試してみました。

ミニ操作スティック

OSMO Pocketでは別売だったコントローラーホイールがミニ操作スティックに変わり、上下左右にスティックを倒してジンバルを操作できるようになりました。

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スティックを倒したときの動きを「パン・チルト操作」と「ズーム」から変更できます。タッチパネルで設定するか、操作スティックの右にあるボタンを2回押しで変更します。

ちなみに、コントローラーホイールとミニ操作スティックはOSMO PocketでもDJI Pocket2でも使用可能でした。旧型のOSMO Pocketをお持ちの方はミニ操作スティックのみ購入して使うのも良いかもしれません。

スマートフォンアダプター

ミニ操作スティックを取り外し、スマートフォンアダプターを使ってスマホと接続してみます。

スマートフォンに専用アプリ「DJI Mimo」を入れて写りの確認や設定が行えます。スマホカバーを着けていると端子の奥まで挿さらず、DJI Pocket2が外れやすくなるため注意が必要です。

Do-It-Allハンドル

本体底面に取り付けるDo-It-Allハンドルは、DIJ Pocket2を無線接続に対応させるアイテム。スマホとワイヤレスで接続したり、後述するワイヤレスマイクの受信機や有線マイクを使うことが可能です。

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左側面にイヤホン/マイク兼用端子、底面には三脚穴、背面にType-C端子を搭載しています。

Do-It-Allハンドルは、底面にあるType-C端子に接続して使用します。

Do-It-Allハンドルを取り付けるとこんな感じ。

縦の長さが1.5倍ほど長くなり、ハンドル部分を握ると親指の位置がボタンの場所に届きやすくなりました。

ワイヤレスマイク

Do-It-Allハンドルを付けて接続できる高性能なワイヤレスマイクもCreatorコンボに付属しています。ワイヤレスマイクで有名なRODE Wireless Goと比べると、受信機側の有線接続が不要なところが使いやすいです。

上部にあるツメに引っ掛けて風防(ウィンドジャマー)を取り付けます。ツメの横にあるマイク端子に有線マイクを接続することも可能です。

手のひらにすっぽり収まるほどコンパクト。

背面のクリップで首元に付けて使用します。風の多い環境やガヤガヤした場所で撮影するときに重宝しそうです。

音質についても非常にクリアで、伝送距離もよほど遠くまで移動しない限りは途切れることがなかったです。そもそもカメラを置いて遠くへ離れることがまずないので…。

左側面に電源スイッチと録画・シャッターボタンを備えます。遠隔でシャッターが切れるのは地味に便利。

そして、付属のケーブルが2股になっているおかげで、1つのUSBポートで本体とワイヤレスマイクを同時に充電できるのも便利です。通常版だとワイヤレスマイクが付いていないので、2股ではなく1本のUSB-C端子が付いています。

広角レンズ

純正の広角レンズを使うと、通常と比べて画角が0.75倍(35mm換算20mm→15mm)に広がります。GoProやiPhoneなどの超広角と比べると狭いものの、これだけ広く撮影できたら手持ちでの自撮りも背景を含めて撮影できます。

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広角レンズを取り付けると「パチッ」とマグネットで固定されて「広角レンズ取付済」と表示されます。レンズが溝にうまくハマるようになっていて、撮影中に飛んでいってしまうような心配はなさそうです。

純正だけあって、取り付けた状態でも四隅がケラれたり画質が低下してしまう問題も発生しません。初代で使っていたサードパーティ製の製品だと、四隅の画質が粗くなっていたため純正の広角レンズが非常に使いやすく感じました。

細かいことですが、広角レンズを装着したまま電源を切るとレンズが外向きになり、取り外すと内側に収納されるようになっていました。

収納ケースに本体とオプション品をまとめて収納できる

個人的に一番感動したのは本体を収納する純正ケース。収納口の部分にいくつか溝が空いており、広角レンズやスマートフォンモジュールなどをまとめて収納できるようになっています。

広角レンズ部分はマグネットが内蔵されているので、多少振っても落下しにくくなっているのもよく考えられています。

背面には三脚穴があり、付属のミニ三脚を取り付けて収納できます。

さらに、ジンバル部分の溝はワイヤレスマイクのクリップを挟んで収納できるんです。

すべて収納するとこんなにスッキリと纏められました。すべて合わせても250g程度と軽く、旅行カバンに忍ばしておける軽量装備です。

DJI Pocket 2の撮影サンプル

実際にDJI Pocket2を使って撮影した作例をいくつかご紹介します。設定はフルHDの60FPS以外は特に変えず、全てオートで撮影しています。

通常撮影と広角レンズの画角の違い



通常の画角(上)と広角レンズ装着時(下)で撮り比べてみると、広角レンズを着けた状態のほうがより広い範囲が写っています。歪みやケラれることもなく自然な写りでした。

モーショントラッキング

被写体をタップすると、カメラを動かしてもタップした範囲に合わせて自動で追尾してくれます。人物の顔を検出したときも自動で追従するフェイストラッキングが発動します。

動きの激しい子どもを撮ったり、ジンバルの可動域を超えると被写体を見失うこともありますが、少し離れた場所で撮影するとすぐに復帰してくれました。

モーションタイムラプス

ジンバルを少しずつ動かして撮影するタイムラプス。三脚などで固定して撮影するタイムラプスと比べて、広い範囲を見渡すようなタイムラプス映像が撮影できます。

ハイパーラプス

歩きながら撮影するタイムラプス。ジンバルのおかげで常に水平を保ってくれるため、まるでドローンのような滑らかな映像に仕上がりました。

スローモーション

※動画準備中

DJI Pocket 2のメリットとデメリット

DJI Pocket2を2週間ほど使ってみて感じた良かったところ、悪かったところをまとめました。購入を検討している人の参考になれば嬉しいです。

DJI Pocket2のメリット

■メリット
  • 片手にすっぽり収まる手のひらサイズ
  • 起動から撮影が速く、撮りたいときにすぐ撮影できる
  • 画角が広くなった(35mm換算26mm→20mmに)
  • 広角レンズを使ってもっと広角に調整できる(35mm換算15mm)
  • センサーサイズが大きくなり暗所に強くなった
  • AF性能が爆速かつ精度が高くなった
  • ミニ操作スティック、三脚穴、ストラップホールが標準装備

メリットは何と言っても軽くてコンパクトで手ブレの少ない映像が撮れるところ。スティック型で片手で握りやすく、操作が簡単で誰にでも簡単に扱えます。

前作のOSMO Pocketと比べて画角が広くなり、センサーサイズや画素数がアップしてより使いやすくなりました。電源の立ち上げの速さやAF性能、フェイストラッキングの追従性能も向上し、最大4倍までのズーム撮影にも対応しました。

三脚穴やストラップホールも本体に付いているため、三脚や手持ちでの撮影が使いやすくなっています。

DJI Pocket2のデメリット

■デメリット
  • 自転車などの細かい揺れには弱い
  • 三脚穴の底面パーツが取り外しにくい
  • バッテリー持ちは前作と変わらない
  • 長時間使っていると発熱が気になる
  • ワイヤレスマイクとスマホのワイヤレス接続が併用できない

デメリットはそれほど多くないものの、バッテリー持ちや細かい揺れに弱い点は前作と変わらなかったです。

バッテリー内蔵式のため、連続して使っていると本体が発熱してみるみる残量が減っていきます。撮影の合間にこまめに充電しつつ使えばなんとか使えますが、次回作はバッテリー容量のアップを期待しています。

Do-It-Allハンドルを使って、ワイヤレスマイクとスマホとのワイヤレス接続を同時に使用できないのは残念でした。Type-Cケーブルやスマートフォンアダプターで接続する場合は問題なかったです。

まとめ:手軽に動画を始めるなら多くの人にオススメできる1台

長々と語りましたが、DJI Pocket2は気軽にVLOGを始めるにはベストな選択肢です。

普段はスマホで動画を撮っている人も、動画専用機を1台持っているとスマホのバッテリーを節約できるのと着信などで撮影が中断することもありません。コンデジやミラーレスカメラを持っている人はサブ機としてラフに撮影する用途には十分満足の行くクオリティだと思います。

初代でもジンバル性能や基本機能は良くできていましたが、撮影環境によっては音質や画質が物足りない部分が多かったです。

今回のDJI Pocket2では、センサーサイズをアップさせ、画角を広げてワイヤレスマイクにも対応しています。使っていてストレスがない非常によく考えて作られた製品です。今後のアップデートにも期待してみます。

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