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Xiaomiの薄型軽量ミドルレンジスマホ「Mi 11 Lite 5G」1ヶ月使用レビュー。4万円台でバランス良くまとまった優等生

Xiaomiのミドルレンジスマホ「Mi 11 Lite 5G」を購入して1ヶ月メインで使ってきたのでレビューします。一般販売価格は税込43,800円ですが、私はIIJmioとのセット割引で2万円で購入できました。

薄型軽量なボディに加えて、国内市場では初となる「Snapdragon 780G」を搭載。
IPX4の防滴・防塵、おサイフケータイ、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)、5G通信に対応した優等生です。

本記事では、国内市場の価格破壊とも言われる「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」について、外観やスペック、カメラ性能、実際の使い勝手についてチェックしてきます。

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外観:大画面かつ薄型軽量という珍しい組み合わせ

パッケージはピンクゴールドの文字が一面に出たデザイン。シンプルで上品な印象です。

付属品が豊富ですぐに使える

箱の中身はMi 11 Lite 5G本隊、ACアダプタ、USB Type-A to Cケーブル、Type-C to 3.5mm イヤホンアダプタ、SIMピン、保護ケース、クイックスタートガイド、保証書。

本体には最初から保護フィルムが貼られており、届いたらすぐに使い始められるのは嬉しいです。

付属の充電器(MDY-12-EA)はQuick Charge 3.0対応で、最大33W出力の超急速充電に対応しています。

■対応プロファイル
  • 5V 3A(15W)
  • 9V 3A(27W)
  • 12V 2.25A(27W)
  • 20V 1.35A(27W)
  • 11V 3A(33W)

サードパーティの充電器でUSB PD出力だと、最大18W(実測値)前後の出力を確認しました。最大33Wで充電したいときは、専用の充電器を持ち運ぶ必要があります。

前回レビューしたRedmi Note 10 Proにはイヤホンジャックが付いていましたが、Mi 11 Lite 5Gでは非搭載になりました。

有線イヤホンを使うときは、付属のType-C変換アダプタが必要です。

保護ケースはTPU製のクリアタイプ。側面には「DESIGNED BY XIAOMI」の印字と、内側にはにじみ防止の細かいドットが付いています。

さすが純正品だけあって、各ポートのくり抜きやフィット感は抜群です。

ディスプレイ

ディスプレイは6.55インチ FHD+の有機ELを搭載。
リフレッシュレートは最大90Hzに対応し、より滑らかなスクロールを実現しました。

左上にはパンチホール型のインカメラを内蔵しています。レンズのサイズが小さめなのであまり目立ちません。

受話口はスピーカーにもなっていて、底面にあるスピーカーと合わせてステレオで音楽を楽しめます。

出荷時点で保護フィルムが貼られていますが、光沢フィルムでホコリが付着しやすいため別途用意したほうが良いでしょう。ディスプレイ自体は「Corning® Gorilla® Glass 6」が採用されているため、傷や衝撃にも強いと思います。

側面はフラットで保護フィルムも選びやすく、画面全体を保護しやすいのもメリット。

また、ベゼルが4辺とも細くて幅が均一なところに魅力を感じました。実はこれが出来ているスマホってそれほど多くないんですよ。

背面

背面は指紋が付きにくいサラサラとしたマットな質感です。光を反射させるとオレンジや緑色に変化してデザインのアクセントになっています。

今回購入したシトラスイエローは思っていた色味とは若干違いました。

公式サイトの写真では淡い黄色といった印象を受けますが、実物は黄緑に近い黄色といった感じです。ここは好みが分かれるかもしれません。

左上に標準、広角、マクロレンズのトリプルカメラを搭載。その横にはFelicaマークが付いています。

レンズの出っ張りも最近のスマホにしてはかなり控えめ。一番厚みのある部分でもSIMカード2枚分くらいしかありません。

側面

右側面には指紋認証内蔵の電源ボタンと音量ボタンを搭載。

左側面には何もありません。

天面には家電操作用の赤外線とマイクを内蔵。

底面にはSIMスロット、マイク、USB Type-Cポート、スピーカーを備えています。

SIMスロットは裏表に2枚挿して使えるDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応。SIMスロット2はmicroSDとの排他構造になっています。

側面の質感はアルミのような質感で、安っぽさは感じません。結構傷は目立ちそうな感じがします。

サイズ感を比較してみる

実際に手に持っていると、フラットで薄い板を持っている感覚。横幅はそれなりに大きいので、片手で画面全体を操作するのは厳しいです。

普段メイン機として使用しているGoogle Pixel 5と比較すると一回り大きいです。

重量はGoogle Pixel 5が151g、Mi 11 Lite 5Gが159gと僅かな差しかありません。

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スペック:ゲーム以外は優秀!薄型ゆえに発熱に弱い?

Mi 11 Lite 5Gは、カタログスペック上では4万円台という価格からは想像できない性能を持っています。

特徴を一言で表すと「薄型軽量なのに高性能とバッテリー持ちを兼ね備えた化け物」です。

CPU(SoC)は最新のSnapdragon™ 780G、メモリ6GB、内蔵ストレージ128GBを搭載。外部ストレージのmicroSDにも対応しています。

その他はSIMを二枚挿せるDSDVに対応、生体認証(指紋・顔)やIPX3/IP5Xの防滴・防塵も付いています。スペック詳細はMi 11 Lite 5Gの公式サイトをご確認ください。

Xiaomi Mi 11 lite 5Gのスペック
メーカー Xiaomi
型番 Mi 11 Lite 5G(M2101K9R)
発売日 2021年7月
カラー トリュフブラック、シトラスイエロー、ミントグリーン
本体サイズ 160.53×75.73×6.81mm
重量 159g
ディスプレイ 6.55 インチ FHD+(2,400×1,080)有機EL、アスペクト比20:9、HDR10+
リフレッシュレート最大90Hz、タッチサンプリングレート最大240Hz
Corning® Gorilla® Glass 6
OS MIUI 12(Android 11 準拠)
CPU(SoC) Qualcomm® Snapdragon™ 780G オクタコア(2.4GHz×1+2.2GHz×3+1.9GHz×4)
メモリ(RAM) 6GB
内蔵ストレージ(ROM) 128GB
外部ストレージ(microSD) 対応(最大容量は非公開)
バッテリー容量 4,250mAh
アウトカメラ 6,400万画素 広角カメラ(F1.79)
800万画素 超広角カメラ(119 ° FoV、F2.2)
500万画素 テレマクロカメラ(F2.4、コントラスト AF(3cm~7cm))
フロントカメラ 2000万画素(F2.24)
生体認証 指紋認証、顔認証
SIMスロット nanoSIM×2(SIM2はmicroSDと併用不可)
eSIM 非対応
防水・防塵性能 IPX3/IP5X
対応バンド 5G NR:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n77/n78/n66
LTE FDD:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
LTE TDD:38/40/41
3G WCDMA:1/2/4/5/6/8/19
2G GSM:2/3/5/8
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth Bluetooth 5.2
スピーカー デュアルスピーカー
イヤホンジャック 非対応(USB Type-C変換ケーブル付属)

ベンチマークソフト結果・ゲーム性能

各種ベンチマークソフトを回した結果がこちら。この価格帯にしては非常に優秀なスコアを叩き出しています。

Antutu Benchmarkの計測結果
GeekBench5の計測結果
3DMarkの計測結果
Antutu Benchmark v9.1.1 GeekBench 5 3DMark(Sling Shot Extreme)
512,328 シングルコア:735
マルチコア:2,100
5,347

ゲームに最適化されていない?

「これだけベンチマークでスコアが出ていれば、きっとゲームなども快適に遊べるはず!」と思いきや、Snapdragon 780Gに最適化されていないとあまり快適とは言えない結果に。

処理性能的には下であるはずのGoogle Pixel 5(Snapdragon 765G)のほうがサクサク動作しています。TwitterやYouTubeで口コミを調べてみても、同じような内容の書き込みがありました。


スマホ辞典さんのレビューでもゲームの動作について紹介しています。特定のアプリだけこのように極端に動作が悪くなるので、動作確認が取れるまでゲーム用としてはオススメしません。

また、長時間ゲームをすると結構発熱します。本体に熱を持つとパフォーマンスが大きく落ちてしまうのもマイナスでした。

これだけ薄い筐体に詰め込んだ影響なのか、夏場は熱対策が必要になってきそうです。

バッテリー持ちは普通。付属の充電器で急速充電に対応

Mi 11 Lite 5Gのバッテリー容量は4,250mAhの大容量ですが、その割にはバッテリー持ちは普通でした。軽いブラウジングやSNSの閲覧・投稿、地図の表示などを試したところ、夜には30%近く残っていました。

画面輝度を最大にして機内モードでWi-Fiに接続し、YouTubeアプリから動画を再生し続けるテストを行った結果がこちら。

0時間 1時間経過 2時間経過 3時間経過
Mi 11 Lite 5G 100% 91% 82% 72%
Redmi Note 10 Pro 100% 92% 81% 69%
Google Pixel 5 100% 92% 82% 70%
Galaxy Note 10+ 100% 92% 84% 74%

バッテリー容量の割にはそこまで持ちは良くないかもしれません。重たいゲームなどを長時間プレイすると、本体がほんのり発熱しやすく、バッテリー消費が激しくなるようです。

付属の充電器は最大33W出力の超急速充電に対応しているので、残量が少なくなっても短時間で一気に充電できるのは便利でした。アダプタのプラグが折り畳めないのは玉に瑕ですが、カバンやガジェットポーチに忍ばせておくと安心です。

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カメラ:AI補正の色味は好みが分かれそう

Mi 11 Lite 5Gは、6,400万画素 広角カメラ、800万画素 超広角カメラ、500万画素 マクロカメラのトリプルカメラを備えています。

望遠レンズは非搭載で、デジタルズームを使って撮影します。

カメラのUIはシンプルで直感的に操作が可能です。左右のスワイプでモードを切り替えたり、上からのスワイプでマクロモードを起動することができます。

設定画面の「追加設定」→「地域」から日本か韓国以外の国を設定すると、カメラの設定からシャッター音の項目が出てきます。コレをOFFにすることでシャッター音を消すことも可能です。※悪用厳禁

作例として背面カメラで撮影した写真をいくつか掲載します。設定は注釈がない限り全てオートで撮影し、ブログへ掲載するためリサイズのみ行っています。元画像はGoogleフォトにアップしています。

日中の屋外で撮影

屋外に出て標準カメラで撮影。1枚目の写真は影になっているところは黒く潰れていますが、実写に近い自然な色味に仕上がっていると思います。

超広角で撮影

超広角カメラで撮影するとより広範囲を収めることができます。標準レンズと比べると若干暗くなってしまうのが気になりました。

望遠レンズがなくても2倍までなら十分使える

同じ位置に立ってズーム倍率のみ変更して撮影した写真がこちら。

望遠レンズがなくても、2倍~3倍までなら画質の劣化も少なく、SNSのアップロードなどであれば問題ない範囲だと感じました。

超広角(0.6倍)
広角(1倍)
デジタルズーム(2倍)
デジタルズーム最大(10倍)

マクロモードが面白い

マクロモードは花や植物を撮ったり、被写体にグッと寄って細部を見せたいときに使える機能です。画素数も少ないのでおまけ機能だろう…と思っていましたが、これが結構面白い写真が撮れます。

確かに他のカメラよりも画質は落ちてしまいますが、スマートフォンでは撮影の難しい被写体に寄った写真が簡単に撮影できてしまいます。

食べ物の写真

飯テロ写真もバッチリ撮れます。実物よりも若干彩度が高めかなと思いますが「今ドキの映える写真を撮りたい」という用途には合っています。

暗所・夜景撮影

夕暮れの写真を2倍ズームで撮影。雲のふわふわとした質感や空のグラデーションがエモい。

日が落ちたあとに建物や街灯の少ない公園で撮影してみました。オート撮影でも結構明るく撮れているのではないでしょうか。

2枚目の写真のみ夜景モードを使って撮影しました。夜景モードになると自動的に長秒シャッターに切り替わります。

入り口の看板やエントランスが白飛びせず、壁面のタイルの質感までちゃんと再現できています。

他社と違って手ブレ補正のフォローが掛からず、手ブレした写真になりやすい点は使いづらいです。三脚や手すりなどに固定するか、手動で明るさを調整してシャッターを切るなど対策が必要です。

カメラ総評

色々なシーンで撮り比べてみた結果、日中の明るい場所での撮影は色味も自然で綺麗に撮れていると思います。

しかし、AIのソフトウェア補正がイマイチで、何でもかんでも色鮮やかにコントラストをはっきりさせる傾向があります。植物や食べ物の写真では、AIオフの状態のほうが自然な写りで好みでした。

カメラの広角・超広角の切り替えがもたついたり、夜景モードの撮影がブレやすいなど他社より見劣りする部分が目に付きます。

4万円台という価格なら許せる範囲かもしれませんが、期待していただけにここは惜しいポイントかなと感じました。

使って分かったメリットとデメリット

Mi 11 Lite 5Gを1ヶ月使って見えてきた、良いところとイマイチだったことを紹介します。

Mi 11 Lite 5Gの良いところ

■メリット
  • 手触りの良い背面パネルで高級感がある
  • 薄型軽量かつ大画面を搭載
  • 日常使いに十分なスペック
  • ステレオスピーカーの音質が良い
  • 指紋認証と顔認証がストレスフリー
  • リフレッシュレート最大90hzに対応

一番気に入っているのはデザインと薄型軽量なところ。

今まで使ってきた大画面の機種は本体重量が200g近くあり、片手操作をしていると腕が疲れてきました。この機種は6.5インチなのにわずか159gしかありません。持ってみると明らかに軽く感じます。

スペックもこの価格帯では考えられないほど優秀で、対応しているゲームや普段の操作であればサクサク動作します。リフレッシュレート最大90Hz対応で画面のスクロールも滑らかに動作し、生体認証も素早く行えてストレスを感じません。

Mi 11 Lite 5Gのイマイチなところ

■デメリット
  • 特定のゲームアプリが正しく動かない(フリーズやカクツキが発生する)
  • 防水ではなく防滴性能のみ
  • イヤホンジャック非搭載(USB-Cの変換アダプタを使用)
  • VISAタッチ(NFC)決済とおサイフケータイ(Felica)の同時利用ができない

一方で悪いところも結構あります。

一番致命的なのは、特定のゲームアプリで動作が非常にモッサリしてしまうこと。数年前の初期Androidのように動作がガクツキ、フリーズしてしまうことも少なくありません。

また、防水ではなく防滴にしか対応していないのでお風呂で使うのはオススメしません。個人的には防水必須なので、メインに昇格することは無かったです。

イヤホンジャックが非搭載になったり、タッチ決済とFelicaが併用できないなど細かい不満はありますが、設定を変えたりすることで解決する些細なことです。

まとめ:ミドルレンジの常識を覆すハイコスパモデル

スマートフォンは年々価格が高くなっていて、ハイエンド機は10万円オーバーが当たり前になってきました。今まではハイエンド機ばかり集めていましたが、最近は性能の頭打ちが見えてきたのでミドルレンジでも十分使えます。

今回紹介したMi 11 Lite 5Gは、薄型軽量のボディにリフレッシュレート90Hzのディスプレイと4,250mAhの大容量バッテリーを搭載し、デュアルSIMデュアルVoLTE、5G通信、おサイフケータイまで対応してきた全部入りスマートフォンです。

販売価格が4万円台ということを忘れるくらい、日常使いには十分な性能を持っています。ゲームの最適化が進んで本来の性能を発揮できれば、ますますオススメの一台になります。

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