【2017年1月版】格安SIM（MVNO）16回線の通信速度比較　測定アプリを4Gmarkに変更。LINEモバイル・IIJmioAプランが引き続き好調

格安SIMではMNOと比べて料金が安くなる反面、デメリットとして挙げられるのが通信速度が遅いという話。

毎日のように値下げが繰り広げられるMVNO市場ですが、格安SIMの事業者を選ぶ上で最も重要なのは通信速度だと思っています。せっかく大量に契約しているSIMカードを有効活用するために通信速度の測定を定期的に行っています。

測定環境・条件

格安SIMでは測定する条件によって大きく速度が異なってきます。測定端末や測定時間が完全に同一ではなく、あくまでも私が測定した環境での結果なので参考程度に見てください。

あえて混雑しやすい時間帯を選んで測定しているので「混雑時にどれだけ通信速度を保てているか」を見てもらえるとMVNOの信頼度や通信速度の安定感がより分かってくると思います。

参考用にワイモバイルも含めていますが、ワイモバイルはほとんどMNOのようなものなので基準としてみてください。なるべく時間を短縮するためにデュアルSIM端末でSIMを入れ替えながら切り替えて使用しています。

先月末でDTI SIMを解約したのでちょっと少ない16枚での計測です。U-mobile Premiumも解約申し込みをしたので、どんどん減ってくるかと思いきやNifMoとOCNモバイルONE、エキサイトモバイルを申し込んだので結局増えるという…。

また、今回から試験的にSpeedtest.netから4GMarkというアプリに切り替えてみました。

このアプリは通常のスピードテストに加えて、YouTube動画の再生やウェブサイトの読み込み速度を数値化してくれる素晴らしいアプリです。以前から楽天モバイルやFREETELなどで起こっている「スピードテストは速いのに体感速度は遅い」という問題もチェックできると思います。完全テスト（Full Test）は通信量が多く、複数回測定すると直近3日間制限に引っかかるSIMがあるため時間帯ごとに1発勝負にしています。

朝8時～9時での測定結果

通勤・通学の時間帯に測定した結果、UQ mobileが下り20Mbps超えと絶好調です。ワイモバイルもこれまでの結果より落ちていますが、これだけ出ていたら実用上何も不自由なく使えます。何と言っても上りが速いのが魅力的です。UQ mobileは上りがちょっと物足りなかった。

多くのSIMで10Mbps～15Mbps程度出ているので概ね快適です。0SIMを除く…。

今回新たに導入したフルスキャン結果では、下り上り共に速いワイモバイルが頭一つ抜けていて、それを追うようにUQ mobile、nuroモバイル、LINEモバイルが並びます。

今回は予想外にnuroモバイルが上位に食い込みました。

昼12時～13時の測定結果

お昼のスマホタイムで1日の中で1番混雑しやすい時間帯です。そんな中でもワイモバイルが28Mbps超えを果たし、MVNOとキャリア回線の違いを見せつけています。続いてIIJmioのAプランが下り10Mbps、LINEモバイルが7Mbps台と徐々に速度が落ちてきています。

以前だとお昼12:30頃でもワイモバイル並の速度が出ていましたが、ウェブ広告やアフィリエイトが活性化して来た影響もあり、利用者が増えてきているのかもしれませんね。まだまだ他社より一歩秀でているのには変わりませんがちょっと心配です。

U-mobile PREMIUMと楽天モバイル 新APNは何度やっても数値が0Mbpsからほとんど動かなくなり、計測できているのか怪しい結果になりました。

面白いことにUQ mobileの速度が遅かったはずが、動画視聴で点数を稼ぎLINEモバイル並の得点になりました。多少時間帯に差が出てしまったため誤算の可能性もあります。

夜19時～20時の測定結果

仕事が終わって家でのんびりネットサーフィンや動画視聴などをする人が多い時間帯で測定。

速度は違えど結果はお昼と似たような順位に落ち着きました。夜になるとLINEモバイルが息を吹き返して下り17Mbps弱を記録。au回線は概ね安定した速度を維持しています。いつもは調子がいいFREETELも4Gmarkで計測するとイマイチ速度が伸びません。

0SIMは通信速度以前にタイムアウトを連発してまともに測ることができず断念…。アプリの相性なのか夜だと通信することすら辛い回線です。安いには理由があるとはこのことか。

測定結果を踏まえた感想と今月のオススメSIM

UQ mobile

UQ mobileは以前の爆速からじわじわ遅くなり、今では中間より少し上～並程度になっています。条件が良ければ下り20Mbps近く出てくれるので重宝していたのですが、利用者が急増しているため速度が不安定になっている印象。

無料通話とデータ通信容量がセットになった「ぴったりプラン・たっぷりプラン」や、端末の購入に合わせて割引がつく「マンスリー割」など、格安SIMの中でもキャリア販売のプランに近く馴染み深いかもしれません。

UQ mobileの詳細についてはモバレコでも寄稿しているので良かったら合わせてご覧ください。

ワイモバイル

今回も圧倒的な速度で差をつけたワイモバイルでは、回線とセットでSIMフリー端末が安く買えたり、SIM単体でも契約でキャッシュバックを貰えたり良いことが多いです。その反面ソフトバンク回線を利用しているので、一部場所では電波が届きにくい場所や圏外になるところがあるため注意が必要です。

格安SIMのようにキャリア回線の間借りではなく、ソフトバンクと同じ回線品質を利用できるのが強みです。ワイモバイルでは格安SIMと名乗っていますが、実際のところはソフトバンクと変わらない純キャリア回線ですね。

また、Yahoo!プレミアム会員限定でワイモバイルのデータ通信専用SIM（1GB）が月額540円で持てる「ワイモバイルSIMスターターキット」も用意されています。非会員だと月額1,058円にアップしてしまうので、プレミアム会員費+特別価格の方がお得です。

IIJmio

前回同様に後発のAプランの速度が速く、一時期のUQ mobile並の安定感を誇ります。Dプランはお昼から夜にかけてガクッと速度が落ちてしまいます。上りの速度は満足いく速度が出ているので、もう少し下りも伸びてほしいですね。

mineo

mineoはここ数ヶ月とほとんど変わらない数値です。朝は快適ですが昼から夜にかけて「画像の読み込み重たいな～」と感じてきます。以前から定期的に設備増強しているようですが、まだ劇的な改善は見られません。

mineo独自の「誰とでもパケットを分け合える」というコンセプトは素晴らしく、データ容量不足で困った人を助けたり家族で分け合ったりと自由な使い方ができます。また、音声プランでも最低利用期間・解約金が設定されていないのも嬉しいところ。

mineoについて興味がある方はモバレコでレビューした記事も合わせてご覧ください。

nuroモバイル / 0 SIM

0SIMはどの時間帯で測定しても下り1Mbpsを超えることがなくなり、サブ回線ですら常用することは無くなりました。どうせ500MB未満であれば維持費タダだし…と惰性で契約している感じ。

nuroモバイルは朝は問題なく通信できますが、昼～夜にかけて速度が落ちてきます。直近3日間制限も「高速通信容量の12%（制限中もカウントされる）」とかなり厳しいのでメイン回線には向かないです。

2017年2月28日までにnuroモバイルを契約すると「5ヶ月間700円引きキャンペーン」が適用されて、初月無料、2～7ヶ月目まで700円引きで利用できてお得です。

0SIMの詳しいレビューはモバレコさんに寄稿した記事をご覧下さい。

LINEモバイル

他社を圧倒するほど安定した高速通信が使えると評判のLINEモバイル。以前の測定と比べるとお昼の速度が落ちてきていますが、夜の回復を見てまだまだ大丈夫そうな感じがします。

LINEやTwitter、Facebook、Instagramの通信量をカウントしない「カウントフリー」のおかげで通信量が全然消化されません。初心者にもサポートが充実しており今一番オススメの格安SIMです。

2月1日からはSIM発行手数料として432円が追加で発生するので、LINEモバイルを申し込むなら1月中がオススメです。

FREETEL 使った分だけ安心プラン

FREETELは端末も自社で用意して（とは言っても中国のメーカーのOEMですが）いるところなど、他の格安SIMとはちょっと違った会社です。今回の測定からアプリを変更したからなのか以前より数値がかなり落ちています。

「スピードテストだけは速い」と言われてきたFREETELの爆速宣言は見る影もなく、最近はあまりいいニュースも聞きません。

ロケットモバイル

最近わずかに速度が伸びていたロケットモバイルがまた遅くなっていました。pingの数値も高めで画像の読み込みにも時間が掛かります。

ロケットモバイルは低速通信（200kbps）専用の「神プラン」が人気で、データ通信専用プランなら月額321円という圧倒的な安さで注目を集めています。また、独自のポイントシステムにより、会員登録やアプリダウンロードなどによってポイントを貯めて月額料金の割引に当てる事ができるのも特徴です。

U-mobile PREMIUM

今月末で解約するU-mobile Premiumは最後まで似たような結果になりました。

プレミアムプランとは何だったのかという結果に終わり残念ですが、U-mobileの回線は口コミ通り制限が厳しく、使い放題回線でも通信量を気にしながら使うのはストレスが溜まります。

イオンモバイル

ロケットモバイルと入れ替えるように、じわじわと速度が伸びつつあるイオンモバイル。全国のイオンで購入可能で初期設定や修理サポートまで行ってくれます。IIJmioの通信設備を利用しているので、極端な速度低下も少なく意外と狙い目かもしれません。

また、音声プランでも最低利用期間・解約金が設定されていないのも嬉しいところ。

楽天モバイル

以前から楽天モバイルが遅いと嘆いていましたが、最近はお昼のピーク時以外は普通に通信できています。ただ、そのお昼の通信速度が酷すぎるのが問題です。タイムアウトを連発してまともに測定できません。。

定期的にSIMフリースマホの半額キャンペーンなどを行っているため、端末目当てで契約するものありだと思います。私はこのキャンペーンを利用してHuawei製品を数台購入しています。キャンペーン適用時はデータSIMでも最低利用期間と解約金が発生するため注意が必要です。

https://creatorclip.info/2016/11/rakuten-mobile-account-to-transfer/
https://creatorclip.info/2015/12/rakuten-mobile-new-apn/

BIGLOBE

エンタメフリープランを契約中のBIGLOBE回線では、最近速度が落ちていますがYouTube動画視聴（360P画質）であれば止まることなく再生できています。画質は落ちるもののカウントされずに使い放題なので、用途と合致したら唯一無二のプランになりそう。

https://creatorclip.info/2016/10/biglobe-entame-free-option/
https://creatorclip.info/2015/11/biglobe-sim-lite-s-plan-review/

モバレコさんでも詳しくレビューしているので良かったら見てください。

https://mobareco.jp/a85229/
https://mobareco.jp/a90431/

全測定結果

最後に全測定結果を載せておきます。