格安SIMではMNOと比べて料金が安くなる反面、デメリットとして挙げられるのが通信速度が遅いという話。

毎日のように値下げが繰り広げられるMVNO市場ですが、格安SIMの事業者を選ぶ上で最も重要なのは通信速度だと思っています。せっかく大量に契約しているSIMカードを有効活用するために通信速度の測定を定期的に行っています。

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測定環境・条件

格安SIMでは測定する条件によって大きく速度が異なってきます。測定端末や測定時間が完全に同一ではなく、あくまでも私が測定した環境での結果なので参考程度に見てください。

あえて混雑しやすい時間帯を選んで測定しているので「混雑時にどれだけ通信速度を保てているか」を見てもらえるとMVNOの信頼度や通信速度の安定感がより分かってくると思います。

参考用にワイモバイルも含めていますが、ワイモバイルはほとんどMNOのようなものなので基準としてみてください。なるべく時間を短縮するためにデュアルSIM端末でSIMを入れ替えながら切り替えて使用しています。

今月から新たにNifMoを契約しました。以前評判がよく使っていたのですが、直近制限によって不便を強いられたのでキャッシュバックを受け取った後に解約していました。NifMoは評判もよく人気がある回線なので参考になれば嬉しいです。

また、今年1月から試験的にSpeedtest.netから4GMarkというアプリに切り替えてみました。

このアプリは通常のスピードテストに加えて、YouTube動画の再生やウェブサイトの読み込み速度を数値化してくれる素晴らしいアプリです。以前から楽天モバイルやFREETELなどで起こっている「スピードテストは速いのに体感速度は遅い」という問題もチェックできると思います。完全テスト（Full Test）は通信量が多く、複数回測定すると直近3日間制限に引っかかるSIMがあるため時間帯ごとに1発勝負にしています。

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朝8時～9時での測定結果

朝の通勤・通学の時間帯で測定した結果、これまで以上に速度にばらつきが見られました。ワイモバイルが独走状態で、UQ mobileやLINEモバイルがその後を追っています。

IIJmio DプランやNifMoも快適な速度が出ております。ドコモ回線が比較的遅くなっているのが気になりました。0SSIMとFREETELの遅さが顕著に現れる結果になっています。

完全テスト結果では上記のクイックテストとはまた違ったスコアになり、一部の格安SIMでスピードテストブーストが発動している様子が伺えます。

完全テストで5,000台を超えていると、YouTubeのHD画質で動画のストリーミングやファイルのダウンロードなどが止まらずに行えました。

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昼12時～13時の測定結果

回線が混雑しがちなランチタイムの時間帯。ドコモ・ワイモバイルはMNOの安定した回線品質を見せていますが、その他の回線では下り10Mbpsを超えることはありませんでした。

普段は速度が遅いU-mobile MAXがここに来て速度が安定しているように見えますが、フルテストでは速度で劣っていたLINEモバイルなどに負けています。

LINEモバイルはお昼時の速度がまた落ち始めていて、2～3Mbps平均くらいになりました。お昼時にこれだけ出るなら十分満足できるものの、以前の爆速を体験することは少なくなっています。

夜19時～20時の測定結果

夜の時間帯は学校や仕事の帰宅後に動画視聴などをする人が増えてくるため、思ったよりも回線が混雑してきます。UQ mobileはこの時間でも安定して下りの速度が出てくれるので、値段と回線品質のバランスが取れています。

ドコモとワイモバイルの回線はお昼に引き続き爆速をキープ、LINEモバイルも下り7Mbps程度に回復しているため実用上困ることはありません。

それ以外に関しては全体的に速度低下が顕著で、フルテストだと動画のタイムアウトが頻発で測定できないこともありました。

測定結果を踏まえた感想と今月のオススメSIM

UQ mobile

長期間安定した速度をキープし続けているUQ mobile。KDDIの子会社というチートのような存在ですが、数少ないau回線を使用できる格安SIMということで人気のある会社です。

最近は5分通話定額がセットになったぴったりプラン（たっぷりプラン）を推しています。通信速度含めキャリアと大差ない使い勝手で人気のある会社です。

UQ mobileの詳細についてはモバレコでも寄稿しているので良かったら合わせてご覧ください。

ワイモバイル

他社のMVNOとあまり値段が変わらないソフトバンクのサブブランド。ワイモバイルは格安SIMと呼んでいますが実際はドコモやau、ソフトバンクと同じMNOです。

シンプルな料金プランで分かりやすく、料金も格安。混雑時でも速度が安定していることや全国のワイモバイルショップで修理やプラン変更などのサポートが受けられるのが最大のメリットです。

今では数少ない口座振替にも対応しており、通話が多いユーザーやキャリアと同じ通信品質を求めている方におすすめです。

また、Yahoo!プレミアム会員限定でワイモバイルのデータ通信専用SIM（1GB）が月額540円で持てる「ワイモバイルSIMスターターキット」も用意されています。非会員だと月額1,058円にアップしてしまうので、プレミアム会員費+特別価格の方がお得です。

ドコモ

キャリアと格安SIMの比較用として契約したドコモ純正回線。

安定感は確かに良いのですが、言うほど速度が変わるわけではなかったです。で高いお金を出して新たに契約するまでも無かったかな…といった感じ。

確かに混雑時に強いのはいいですが、大半の格安SIMも同じドコモ回線を使っているので混雑時でなければさほど変わらないです。最近はAndroid端末の投げ売りがあったり、保証が充実しているなどのメリットもたくさんあります。

IIJmio

格安SIMの中でも人気の高いIIJmio。これまで同様にAプランが実用的な速度に対してDプランは未だに混雑時に弱い印象です。他社と比べると極端に悪いことはないものの、あえて選ぶ選択肢でもないように思えます。

mineoに続くマルチキャリアの格安SIMなので、家族や複数端末でキャリアを跨いだシェアが可能なのは便利です。

mineo

mineoの通信速度はイマイチですが、パケットシェアやパケットギフトで誰とでもパケットをシェアできるシステムは、他社にはない素晴らしいシステムだと思います。他のeoIDの方とパケットを送り合うことで通信料を半永久的にパケットが繰り越せるのはありがたいです。

mineoについて興味がある方はモバレコでレビューした記事も合わせてご覧ください。

nuroモバイル / 0 SIM

nuroモバイルは朝は問題なく通信できますが、昼～夜にかけて速度が落ちてきます。直近3日間制限も「高速通信容量の12%（制限中もカウントされる）」とかなり厳しいのでメイン回線には向かないです。

2017年2月28日までにnuroモバイルを契約すると「5ヶ月間700円引きキャンペーン」が適用されて、初月無料、2～7ヶ月目まで700円引きで利用できてお得です。

0SIMの詳しいレビューはモバレコさんに寄稿した記事をご覧下さい。

NifMo

今回新たに契約したNifMoは丁度回線が遅くなったタイミングで契約してしまったので、測定結果はあまり目立った特徴もなく普通の結果に。

以前契約していたときはもっとLINEモバイルに近い安定感があったのですが、端末の投げ売りなどもあって混雑しやすくなったみたいです。今でも直近3日間制限があるので、メイン回線としては使いづらい印象。

対象店舗での買い物や食事をするとNifMoの月額料金が割引される「NifMo バリュープログラム」などもあり、他とはちょっと変わった取り組みをしているNifMo。今後どうなるか動向が気になります。

LINEモバイル

以前速度が回復していたLINEモバイルですが、今回の測定ではまた速度が落ちています。徐々に知名度も上がって人数の増加が帯域増強のペースが追いついていない状態なのかもしれません。

それでもまだ他社と比べると少し速いので、もう少し増強を頑張ってもらえたら回復してきそうな予感はあります。

LINEやTwitter、Facebook、Instagramの通信量をカウントしない「カウントフリー」のおかげで通信量が全然消化されません。初心者にもサポートが充実しており、幅広い利用者におすすめできる会社です。

詳しいレビューは過去の記事をご覧ください。今一押しの格安SIMです。

OCNモバイルONE

利用者の多いOCNモバイルONEはあまりいい評判を聞かないですが、実際の測定結果もそれを物語るような遅さでした。時間が経つにつれて徐々に遅くなり通信が詰まりやすい印象です。

FREETEL 使った分だけ安心プラン

スマートコミコミ+で絶賛炎上中のFREETEL。スマートコミコミ+ととりかえ～るの解説で少しバズって、アクセスアップに貢献してもらえたのは嬉しいものの、情弱を騙そうとするようなプランはソフトバンクそのものでした。

ここ最近は速度の低下が著しく不安定な状態が続いています。使った分だけ安心プランなどのコンセプトは素晴らしかっただけにここ最近悪いニュースばかりで非常に残念です。

以前はスピードテストだけ速い「スピードテストブースト」を行っていた疑惑もあるため、この回線をメインにするのはおすすめできません。SNSなどを中心に行うサブ回線に向いています。カウントフリー機能もありますからね。

ロケットモバイル

ロケットモバイルは低速通信（200kbps）専用の「神プラン」が人気で、データ通信専用プランなら月額321円という圧倒的な安さで注目を集めています。また、独自のポイントシステムにより、会員登録やアプリダウンロードなどによってポイントを貯めて月額料金の割引に当てる事ができるのも特徴です。

U-mobile / U-mobile MAX

U-mobile Premiumを解約して2ヶ月無料トライアルで契約したU-mobileと、寄稿記事用に契約した月25GBまで使えるU-mobile MAX。通信速度については概ね評判通りで良くありません。

U-mobile MAXについては若干速度が回復したようにも思えますが、お昼が速いように見えましたが、フルテストで速度がダウンしているのを見る限りスピードテストブースト疑惑が浮上してきます。

イオンモバイル

イオンモバイルはいつもタイプ1の方が速度が若干速く、タイプ2を新たに契約したメリットがあまりないです。タイプ1がIIJ系列、タイプ2がOCN系列なので回線速度も本家に似ています。

エキサイトモバイル

契約から暫く経過してお昼時の速度が少し回復してきているエキサイトモバイル。特に目立った特徴のある回線ではありませんが、FREETELに続く使った分だけ支払う従量制プランがあるのは評価したいところ。

楽天モバイル

楽天モバイルはいつもの感じでメイン回線として使用するにはかなり厳しい結果に。特に新APNのほうが制限が数値以上に厳しく感じます。

動画のストリーミング再生やアプリの更新・ダウンロードなどが混雑時にタイムアウトするレベルなので、あくまでもサブ回線として使用するか、SIMフリースマホを抱き合わせで安く買うための会社として利用するほうがいいでしょう。

BIGLOBE

YouTubeやAbema TVなどが観放題になるカウントフリー・オプションで人気を集めるBIGLOBE。前回・前々回と変わらず朝のみ快適に使える回線になっています。

ping値が他よりも比較的速いので思ったよりも遅くは感じないです。ただ動画などは低画質似しないと観れないですね。

https://creatorclip.info/2016/10/biglobe-entame-free-option/
https://creatorclip.info/2015/11/biglobe-sim-lite-s-plan-review/

モバレコさんでも詳しくレビューしているので良かったら見てください。

https://mobareco.jp/a85229/
https://mobareco.jp/a90431/

全測定結果

最後に全測定結果を載せておきます。スマホだと縦に長いのでPCから見たほうが比較しやすいかも。