そう安易に格安SIMを勧めないで欲しい。契約前に知っておきたいMVNOのデメリットやプランの選び方について
挑発的なタイトルを書くと炎上することを知っていながら書いています。
「格安SIMにしたらスマホ代が大幅に安くなる!」と聞いて大手キャリアから乗り換える方も増えてきていますが、格安SIMについてあなたはどれだけ理解していますか?
ここでは格安SIMの正しい知識やデメリット、プランの選び方を要点を絞って紹介していきます。
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格安SIMは「料金が安いこと」だけが独り歩きしている
最近ではテレビCMやウェブ広告などでも頻繁に登場しており、格安SIMは詳しい人だけものでは無くなってきました。友人や職場の同僚からも乗り換え相談を受けるようになり、乗り換えたら安くなったと喜んでいます。
私は格安SIMが流行り始めた頃から使っていますが、確かに大手キャリアと比べるとランニングコストは下がりますし、通信エリアなども問題なく使えています。
そう言って知人には紹介するのですが、キャリアと同じような感覚で料金だけが安くなると考えている方も多いです。なので私はあえて悪いところや不便なところも一緒に紹介しています。
ネット上ではメリットばかり挙げられている
格安SIMに関する情報をネットで調べようとすると、MVNO事業者をはじめブロガーもアフィリエイターもこぞって良いところばかりを挙げています。
メリットについて間違えた内容は書いてないし、わざわざ売れにくくする理由がないのも理解できます。でもそれって、本当に閲覧者のためになっていると思いますか?
閲覧者が本当に欲しい情報は、料金の安さだけではなく実際の使い勝手や契約プランに関する情報ではないでしょうか。
実際に問題のあったFREETELや楽天モバイルなども、テレビCMや家電量販店で取り扱っているということで人気が出ていますが通信品質やサポート面ではあまり褒められたものではありません。
こうした事実も本当に知ってほしい利用者には中々届かないのが悲しいです。あまり詳しくない人がメリットだけを聞いていると、料金が安くなるという事だけが独り歩きして大きな誤解を生む原因になりそうです。
格安SIMは実際に使わないと良さが分からない
私自身もブログで宣伝して契約してもらっている身なので同じようなものかもしれません。でもオススメするからにはちゃんと責任を持って自分で使用してから人に勧めています。
格安SIMは料金が安くても通信速度が遅かったり速度制限が厳しい安かろう悪かろうの会社も多いため、実際に使ってみないと使い勝手や料金の安さは判断できません。
使ってもいないのに適当に宣伝して「まだ大手キャリアで消耗しているの?」と煽る格安SIMおじさんは滅びてほしいと常々思っています。
格安SIMのデメリット
デメリットに関する内容を以前モバレコに書いたところ、Googleで「格安SIM」と検索するとかなり上位にヒットするみたいです。(ありがとうございます…!)
ここでもまとめてあるようにデメリットはこんな感じ。
- 支払いがクレジットカードに限定されている事が多い
- キャリアの提供するサービス、キャリアメールが使えない
- LINEのID検索ができない
- 一部機種でテザリングが使えない
- 通信品質が大手キャリアより安定しない
- 故障したときのサポート体勢や品質が不安
クレジットカードが殆どの会社で必須になっているのは、料金を確実に支払いしてもらうため。クレジットカードを持たない現金主義の方は契約したくても出来ないことがあります。
以前はデビットカードを利用したり口座振替に対応した会社を利用することで対応できましたが、今では選択肢が限られてくるのでなるべく作ることをオススメしています。
キャリアメールやサービスを使っている人が想像以上に多く、gmailを使っているのが当たり前の私にとっては乗り換えの障壁になっていることが逆に知らなかった。メールアドレスを変更することに抵抗がある人も多いし。
テザリングに関してはここ最近発売した機種やSIMフリー端末だと問題ないのですが、ちょっと前に発売したドコモのAndroid端末やauのiPhoneなどでは使えないので注意。
「キャリア決済やLINEの年齢認証なども当たり前に使えると思っていた。」と紹介した人に言われたときは当たり前にズレが生じていると感じました。
オススメの格安SIM
評判や人気を独断と偏見でランク付けするとこんな感じです。
1位 ワイモバイル ソフトバンク回線の安定した通信速度と10分以内の通話定額で人気のワイモバイル。データ容量別にS/M/Lの3つから選ぶだけのシンプルな料金プランですが、契約期間に応じて料金が変動する点や2年縛り(自動更新)がある点に注意。 |
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2位 UQ mobile au回線を使った格安SIMはワイモバイルに似た容量別のプランで、5分以内の通話定額と60分~180分の無料通話から選べます。従来の1年縛り(自動更新なし)のプランや低速無制限プランなども選べる点も使いやすいです。 |
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3位 mineo データ容量の繰越、高速・低速切替以外にも家族や友人、mineoユーザー同士でデータ容量をシェアできる「パケットシェア」が高評価。mineoのコミュニティサイト「マイネ王」では初心者でも質問しやすい雰囲気で格安SIMデビューにオススメ。 |
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4位 LINEモバイル LINEやSNSの通信量をカウントしないデータフリーが人気のLINEモバイル。LINEと連携して年齢認証を突破することができ、LINEのトークで通信量を調べたり、LINE Payを使って月額料金の支払いに対応しています。 |
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5位 LinksMate スマホのソーシャルゲームに特化したカウントフリーや特典内容が特徴。月額540円から始められる手軽さと長期間安定した通信速度でユーザーからの評価も高いです。 |
- ■通信速度・通話定額を重視するなら
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→無料通話の付いたプランでキャリアに近い通信速度で安定しています。料金が2年目以降上がることや、2年縛りのデメリットさえ許せる方ならオススメ。
- ■使った分だけ支払う段階定額プラン
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→データ容量に応じて料金が変動するため、あまり使わなかった月は料金を安く抑えられます。
- ■カウントフリー機能でSNSや動画見放題!
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→特定アプリの通信量をカウントしない(一部例外あり)カウントフリー機能で通信量を節約できる。LINEやSNSが使い放題のコミュニケーションフリープラン、YouTubeやAbemaTVなどの動画が見放題のエンタメフリー・オプションなど。
- ■信頼できない会社
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→公称している通信速度と実際の速度がかけ離れていたり、プランが複雑で分かりにくいだけではなく縛りが厳しいなど全体的に難があるプラン。
格安SIMを選ぶときのポイント
キャリアのプランが複雑で分かりにくいと言われていますが、最近ではMVNOも料金プランやオプションの数が増えて複雑化してきています。数多くあるプランの中でどうやって自分に合ったプランを探すのかをプランを大きく分類別に分けてご紹介します。
ドコモ系・au系の違い
MVNO事業者は大手通信キャリアから通信網を借りて運用することで、ユーザーへ安く通信サービスを提供しています。現状ではほとんどの会社がドコモの回線を利用しています。
au回線を利用した会社はUQ mobile、mineo、Fiimo、IIJmio、QT mobileなど。
ソフトバンク回線を利用した会社はU-mobileのヤマダニューモバイルや、b-mobileの990ジャストフィットSIMなどがあります。
最近からはLINEモバイルやmineoもマルチキャリアに対応しています。
通話品質や通信エリアの違いに加えて対応端末などが限られてきます。他社で販売された端末だとしても最近発売された機種であればSIMロック解除をして他社のSIMカードを利用することが可能です。
- ■SIMロック解除とは
- SIMロック解除とは他社のSIMカードを使えるようにする手続きのことで、ドコモ端末でau回線を使う、au端末でドコモ回線を使う場合だけではなく、auのVoLTEに対応した機種でUQ mobileやmineoなどを利用するときもSIMロック解除の手続きが必要になります。
ここで気をつけておきたいのが、SIMフリー端末であればどの会社でも利用できるわけではないということ。利用する端末が対応する周波数と回線が一致していないと、電波の掴める種類が少なくてLTEが繋がりにくい、もしくは使えないこともあります。
契約する前に各社の公式サイトで動作確認されているかどうかチェックしてみると安心ですね。
通信量の分類
データ通信容量の分類は大きく分けて4つ。この中から自分の使い方に合わせてプランを選んでいきます。
- 毎月の通信量が決まったプラン
- 1日ごとに通信量が決まったプラン
- 通信量に応じて料金が段階的に変動するプラン
- 通信量無制限で使い放題のプラン
まずは自分が普段スマホでどんなものを見ているのか、どれくらい使っているのかを把握する必要があります。スマホの設定画面やキャリアのマイページから簡単に確認できるので、一度チェックしてみましょう。
毎月の通信量が決まったプラン
1番種類が多いのは毎月の通信量が決まったプランです。データ通信専用プランで1ヶ月当たり3GBで900円~1,000円ほどが相場。音声通話機能を付けても1,600円程度と手軽に始められるので人気があります。
自分が使う通信量さえ把握できれば、毎月の料金が変動しづらく通話料のみの変動と分かりやすいのが特徴です。月間の通信量を超えると速度制限に掛かってしまうため、月末まで残りのギガ数(データ通信残量)を考えて計画的に使わないといけません。
家や学校、職場に利用できるWi-Fiがあれば通信量の節約が可能なため、あまり容量の大きなプランでなくても十分なことも多いです。動画視聴やファイルのアップロード・ダウンロードなどが多い方は通信量を気にせず使える月間20GB~50GBといった大容量プランがオススメです。
1日ごとに通信量が決まったプラン
1日ごとに通信量が決まったプランは、毎日大体同じような使い方で動画などをヘビーに利用しないライトユーザー向けです。1日当たりの通信量は100MB~200MB程度でそこまで多くないため、人によってはあっさり超えてしまうことも。
日別プランでは速度制限に掛かったとしても翌日0時には制限が解除されるので、使いすぎても月末までずっと制限されることがないのが強みです。
通信量に応じて料金が段階的に変動するプラン
エキサイトモバイルの最適料金プランやb-mobileの990ジャストフィットSIMのように通信量に応じて料金が変動するプランも存在します。
使った通信量に応じて一定の通信費を支払うためムダがなく、毎月の使用量が変動しやすい方にオススメのプランです。
使えば使うほど料金は高くなりますが、段階性プランには通信量には上限があるので青天井で料金が跳ね上がることはありません。1段階当たり1GB単位で料金が高くなるプランが多く、ギリギリ超えてしまったときはちょっと損した気分になります。
通信量無制限で使い放題のプラン
格安SIMで徐々に増えてきた月間通信量無制限の使い放題プランは、動画もゲームも思う存分楽しみたい!というワガママに応えたプランです。月間通信量が無制限の代わりに料金が他のプランと比べて高く、あまりデータ通信を使わない方には割高になります。
通信速度の制限や、直近3日間当たりの通信量に応じて速度制限が掛かることもあるため、プランのルールをしっかりと把握した上で契約しないと「思ったのと違った!」と嘆くことになるかもしれません。
通信速度が多少遅くても毎月たくさん使いたいという方には、先ほど紹介した大容量プランか使い放題プランを選ぶと良いでしょう。
格安SIMの通信品質は日時によって大きく変動する
通信品質に関してはこのブログでも毎月速度比較で取り上げています。やはり値段なりに混雑時の通信速度は遅くなります。特にお昼のランチタイムはガクッと落ちてしまうのでストレスが溜まる会社も多いです。1年以上測定したデータをブログで更新しているため、ある程度会社の傾向などもわかると思います。
https://creatorclip.info/2019/01/mvno-speedtest-2019-01/
ワイモバイルやUQ mobileは格安SIMとして宣伝していますが、実際のところはキャリア回線をほぼそのまま卸しているため速度が速いです。しかし2年縛りのあるプランが中心なため、他社のMVNOと同列にオススメするのはどうなんだという声も聞きます。
ネットでの評判が高いLINEモバイルですらサービス開始当初は速度が安定して出て良かったものの、時間が経つにつれてユーザーが急増して徐々に速度が低下してきています。格安SIMは生物(なまもの)なので、その記事がいつ書かれた情報なのかをチェックしておくことが大事です。
ドコモ系の中では一番LinksMate(リンクスメイト)が安定しています。ソーシャルゲームに特化した独自のプラン内容で、対象サービスの主要機能がほぼ使い放題(通信量をカウントしない)になるのが最大の特徴です。
数多くある格安SIMの中からなるべく快適なプランを探せるように、毎月うん万円もの維持費を支払って”今のところ”1番オススメの格安SIMを紹介しています。通信速度の評判だけではなく、その会社の信頼や評判なども一緒にチェックしておくと良いでしょう。
値段や速度が速いから選ぶだけではなく、信頼できる会社を長く使うために定期的な帯域増強の状況なども一緒にチェックしておくとより安心です
まとめ:格安SIMの特徴を理解して最適なプランを選ぼう
色々言いたいことを書きなぐった結果、結局何が言いたいのか分かりにくい記事になってしまいました。
人に薦められるがままにプランを選ぶよりも、自分の使い方をきちんと理解して豊富なプランから最適なプランを選ぶことが1番いいです。百聞は一見にしかずという言葉もあるように、まずは最低利用期間や解約金の縛りがないデータ通信専用で試してみることをオススメしています。
もし迷ったときはお問い合わせフォームやTwitterなどから一言声を掛けてもらえたら契約相談などもなるべく対応します。