HP U28 4K HDR レビュー:4万円台でUSB Type-C対応、トレンドを抑えたクリエイター向け4Kモニター
新型コロナウイルスの感染予防のため、ここ1~2年でテレワークに変わったという方も多いのではないでしょうか。
私の職場でもほぼ完全にテレワークにシフトし、PCデスクの作業環境を見直すきっかけになりました。
最初にはじめたのが電動昇降式デスクの導入。その次に定価10万円以上するオフィスチェアを4万円台で購入し、作業環境にはお金を費やしてきました。
今回導入したのが2020年12月に発売したHPの28型4Kモニター「HP U28 4K HDR」です。
通常モデルの価格は46,500円ですが、価格.com限定モデルは42,800円で購入できます。
本記事では、HP U28 4K HDRの外観やスペック、特徴、メリットとデメリットについてご紹介します。
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HP U28 4K HDRを選んだ理由
私がモニターに求める希望条件はこちら。
- ■モニターを選ぶ条件
-
- 27インチ以上の画面サイズ
- USB-Cで出力できる
- USBハブとして使える
- 視野角が広く発色がいい
- Windows/M1 Mac miniで正常に動作する
- 予算は5万円以内
少し前にJAPANNEXTの格安4Kモニター「JN-IPS24UHDRC65W」も購入しましたが、M1 Mac miniとの相性が悪いのに加えて、白背景のときに横線が薄っすら入る初期不良品を引き当てて交換対応をしてもらいました。
ネットの口コミよりはサポート品質も悪く無かったですが、製品の質感や使い勝手は価格なりの品質だと感じました。そこで新たに別メーカーの4Kモニターを買い替えることに。
そこで見つけたのが、今回紹介するHPの4Kモニター「HP U28 4K HDR」です。
上記の条件をすべて満たしつつ、見た目もスタイリッシュでカッコいいのが気になって気づけばポチっていました。
発売当初は在庫不足で納期3ヶ月待ちといった状況が続いていましたが、最近は落ち着いてきたのか1~2週間で届きました。
待ちきれなくて他の製品を買った人もいるらしく、ネットではあまり口コミがない製品のようです。
HP U28 4K HDRのスペック
HP U28 4K HDRのスペックは下記の通り。公式サイトのスペック表を参考にしています。
表示サイズ | 28.0インチワイド (表示領域:620.93mm×341.28mm) |
---|---|
種類 | IPS |
パネルタイプ | 非光沢 |
画素ピッチ | 0.16mm×0.16mm |
解像度 (最大) | 3,840×2,160 (60Hz)※1 |
アスペクト比 | 16:9 |
表示色 (最大) | 8bit+FRC (約10億7374万色) |
コントラスト比 | 1000:1 |
ダイナミックコントラスト比 | 10,000,000:1 |
色度域 (色空間) | DCI-P3 93% |
視野角 (水平/垂直) | 178°(水平) / 178°(垂直) |
応答速度 | 14ms (オーバードライブ時は4ms) |
輝度 (明るさ) | 400nit |
HDCP2.2 | 対応 (HDMI/DisplayPort) |
フリッカーフリー | 非対応 |
消費電力 (最大時/通常時/スリープモード時) | 最大155W/45W/0.5W未満 |
スピーカー | なし |
ピボット機能 | 90°(反時計回り) |
高さ調節機能 | 対応 (±120mm) |
スィーベル機能 | 対応 (±35°) |
角度調節機能 (縦方向) | 対応 (傾斜角度 85°~113°) |
VESAマウント | 対応 (100×100) |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 本体のみ:63.71×4.34×37.12cm スタンド込み:63.71×18.99×53.14cm |
重量 | 本体のみ:4.68kg スタンド込み:6.35kg |
入出力端子 | HDMI 2.0×1 Display Port1.2×1 USB Type-C™×1 (Power Delivery 65W、DisplayPort™ 1.2) USB3.0 ×3 オーディオ出力 電源入力×1 セキュリティロックケーブル用ホール×1 |
付属品 | 電源ケーブル×1 Display Portケーブル×1 HDMI ケーブル×1 USB Type-Cケーブル×1 保証書など |
スペックをざっと見た感じだと、写真や映像制作などを行うクリエイターにぴったりなディスプレイです。
- 28インチ
- 4K解像度
- IPS液晶
- HDR対応
- 色精度ΔE2.0未満
- USB Type-C映像出力・給電対応
- USBハブ機能
上記の条件を満たしたモニターだと普通は5万円以上するものですが、このモニターはHP直販で46,500円、価格.com限定モデルは42,800円と性能を考えたらお買い得なモデルです。
HP U28 4K HDRの外観・特徴
28インチということもあってパッケージは大きめ。開封するときは周辺のモノを片付けてから広げましょう。
細かいことですが、化粧箱にそのまま納品書を貼り付けるのは気になりました。
付属品
付属品はディスプレイ本体、モニタースタンド(土台・支柱)、HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、USB-C to Cケーブル、ケーブルホルダー、電源ケーブル、説明書・保証書など。
最初からディスプレイとPC本体を接続するケーブルが付属されているのは嬉しい配慮。USB-C to Cケーブルは普通に買うと1本千円近くするので、ちょっと得した気分です。
ディスプレイ本体
HP U28 4K HDRは、その名の通り28インチ4K(3840×2160)ディスプレイです。
画面縦横比は一般的な16:9で、一般的なブラウジングや動画視聴に最適な比率です。
横に長いウルトラワイドモニターにも憧れますが、横に長い資料を展開したり、動画のタイムラインを見る以外は16:9でも不満なく使えています。
中央のロゴは結構目立ちます。気になる方は黒のマスキングテープで塞いじゃってもいいかも。
パネルの表面処理はノングレアを採用しており、目が疲れにくいのが特徴。
ベゼルの幅は非表示部分含めて9mmと細め。最近のベゼルレスのモニターだともう少し細いものもありますが、これでも十分だと思います。
公称スペックではDCI P3の色空間(色度域)を93%カバーし、工場出荷前のキャリブレーションによって高い色精度「ΔE(デルタイー) < 2.0」を実現しています。
- ■ΔE(デルタイー)とは
- 表示される色と人間の目が認識する色がどれだけ近いかを確認するために数値で表したもの。色の精度が低いほどΔEの値は高くなります。
つまり、ディスプレイで表示される色味と実物の色味を近づけてくれているので、届いた状態ですぐに写真や動画の色調補正に使えるモニターってことです。
色味やキャリブレーションについてきちんと検証をしている記事が読みたい方は「ちもろぐ」さんのレビュー記事をご覧ください。
高級感のある背面デザイン
背面はシルバーの色味が美しい高級感のあるデザイン。右に大きくHPのロゴが付いており、鏡面仕上げで傷が付きそうな点は注意が必要です。
左下(表にしたときに右下)には設定画面を操作する方向キーを備えています。側面にあるボタンと比べて直感的に操作できて便利でした。
電源ボタンとLEDインジケーターは底面にあります。
モニタースタンドが優秀
モニタースタンドは土台と支柱をネジ1本で留めるだけで完成します。指で回せるように取っ手が付いているので、ドライバー不要で組み立て可能です。
台座部分も比較的コンパクトで取り回しやすいと思います。土台部分がフラットなので小物を置くこともできます。
モニターとの接続も後ろから「ガチャッ」と押し込むだけで完成します。
100×100サイズのVESA規格にも対応しているので、モニターアームも使えます。
高さ調整やチルト、左右の首振りなども自由自在。ピボット(縦回転)にも対応しています。可動域が広いのでめちゃくちゃ使いやすいです。
ケーブルは付属のケーブルホルダーを支柱部分に取り付けて整理できます。
充実した背面ポート
モニターの背面下部に、電源や接続端子が縦に並んでいます。
- ■接続端子
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- Display Port 1.2(4K@60Hz)
- HDMI 2.0(4K@60Hz)
- USB-A×3
- USB Type-C(65W給電/4K@60Hz)
- 3.5mmオーディオジャック
- 電源コネクタ
映像出力端子はDisplay Port 1.2、HDMI 2.0、USB Type-Cの3系統。いずれも最大4K@60Hzまでの出力に対応しています。
USB Type-Cポートからは映像出力と給電をケーブル1本で行えます。筆者が持っているLG Gram 17Z90Nと接続しても問題なく動作しています。
USB Type-Cに機器を接続するとモニター自体がUSB-Aポート×3のハブとして機能します。
スペック上はUSB 3.0と書かれていますが、USB Type-CポートでPCと接続して4K@30Hzで出力した場合のみ動作します。
4K@60Hzで出力するとUSB 2.0に落ちてしまうので、実質USB 2.0としてしか使えないと思ったほうがいいでしょう。
OSDジョイスティックで直感的に操作可能
ディスプレイの設定は、背面にあるOSDジョイスティックを使って行います。上下左右と中央に押し込む動作で直感的に操作できて便利です。
1ヶ月使用した感想
今まで23~24インチのフルHDモニターをずっと使っていましたが、4Kモニターになると同じサイズでは表示が小さくなりすぎて不便に感じていました。
表示倍率を拡大して使うこともできますが、それだと表示領域が狭くなってしまいます。
今回選んだ28インチのモニターは、140cmのデスクに丁度良くデスクに収まりました。
最初は大きく感じていたものの、2~3日使っているとすぐに慣れるもんですね。ベゼルも細くてスタイリッシュな見た目が気に入っています。
付属のスタンドは優秀でしたが、結局エルゴトロンのモニターアームを使ってモニターを宙に浮かして設置しています。
下のスペースにキーボードとマウスを置くことで、PCを使わないときはデスクを広々と使えます。
エルゴトロン LX デスクマウント モニターアーム マットブラック 34インチ(3.2~11.3kg)まで対応 45-241-224
モニターの色味や発色については素人なので詳しくレビューはできませんが、この価格で4K HDR対応、USB Type-C接続など最近のトレンドを押さえたのはコスパが良いと思います。
リフレッシュレートは一般的な60Hzのため、本格的にゲームで遊ぶには物足りなさを感じるかもしれません。
どちらかと言えば写真の補正や動画編集、事務用途にオススメのモニターです。
まとめ
HP U28 4K HDRをレビューしました。最後にメリットとデメリットをまとめると以下の通り。
- ■メリット
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- デザイン性が高い
- 視野角が広くて色が綺麗
- スタンドの可動域が広い
- USB Type-Cの65W給電・映像出力対応
- USBハブとしても使用可能
- 高級感なのに4万円台で買える
- ■デメリット
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- スピーカー非搭載
- 納期がとんでもなく遅い
- 電源アダプタがデカい&ケーブルが硬い
HP U28 4K HDRは「価格をなるべく抑えつつ、色が正確に表示できることに特化したモニターが欲しい」という要望を叶えてくれる4Kモニターです。
接続端子の豊富さやUSBハブ機能など、あると嬉しい機能も搭載したコスパに優れた製品だと思います。
作業環境をワンランクアップしたい人はぜひチェックしてみてください。