【3日目~4日目】4列シート・トイレなしの夜行バス「パンダ号」で行く青森→東京。所要時間10時間30分、約700kmの過酷コースに挑む
先日は津軽海峡フェリーに乗って、北海道の函館から青森県のフェリーターミナルまで上陸しました。
ここから弘南バスの「パンダ号」に乗って、青森から東京を目指します。所要時間10時間30分、約700kmの過酷コースを耐え抜くことができるでしょうか。
3日目の旅行記はこちら。
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高速バスの「パンダ号」とは?
弘南バスの「パンダ号」は、東京都内と弘前・青森を結ぶ高速バスです。
全長約700kmにも及ぶ長距離を格安で移動できる手段として、若者を中心に利用客の多い路線です。乗務員2名で運行しており、4列シートで車内にトイレなしの過酷な路線だと言われています。
パンダ号には上野~弘前・青森の系統と、バスタ新宿・東京駅~弘前・五所川原の2系統があります。昼行便は「スカイ号」で夜行便が「パンダ号」という名称になるみたいです。
津軽海峡フェリーとセットになった「上野・函館きっぷ」を利用
今回は「上野・函館きっぷ」という企画乗車券を利用しました。
上野・函館きっぷは、津軽海峡フェリーの乗船券とセットになったプランです。
青森港フェリーターミナルから青森駅と弘前バスターミナルを経由して、途中3回のトイレ休憩を挟みながら東京の上野駅まで向かうルートです。
時期によって価格は異なりますが、私は津軽海峡フェリーの乗車と合わせて7,600円で予約しました。
フェリー単体で予約すると通常2,860円なので、バスの運賃は実質4,740円という計算になります。
乗車スケジュール
乗車スケジュールは以下の通り。
上野・函館きっぷを使う場合、17時30分に函館港フェリーターミナルを出発し、21時10分に青森港フェリーターミナルに到着します。
そこから22時にパンダ号に接続して、青森駅、弘前バスターミナルを経由して翌朝8時45分に上野駅に到着します。
フェリーの乗船時間と合わせると15時間15分も掛かる大移動です。新幹線なら5時間弱、飛行機なら2時間45分で到着するルートを何倍も時間を掛けて移動します。
過去にも青春18きっぷを使って長時間移動していましたが、半日以上かけての移動は滅多にありません。
津軽海峡フェリーの様子は3日目の旅行記からご覧ください。
キングオブ夜行バス「パンダ号」に乗車する
時刻は21時50分、青森港フェリーターミナルにパンダ号がやって来ました。
運転手に予約完了メールを見せると、予約時に指定した座席に案内されました。
バス車内の設備
バス車内は、貸切バスで使われるような4列のシートが並びます。
頭上には荷物棚があるほか、スーツケースなどは乗車前に手荷物を預かってもらうことも可能です。
座席には折りたたみのテーブルとメッシュの収納ポケットがあり、必要最低限といった感じ。
足元の広さは比較的ゆったりしていますが、隣の座席との間隔はほとんどありません。
以前は各シートにブランケットも置いていたようですが、現在はコロナ禍の影響で無くなっていました。
肘掛けの下にはコンセントが付き。事前情報ではなしになっていたので嬉しい誤算です。移動中にスマホやカメラなどを充電しておけます。
22時に定刻通りバスが出発!
時刻は22時、定刻通りバスが発車しました。フェリーターミナルからの乗車率は私以外に2~3人と少ないです。
最前列は乗務員の休憩用に取られており、一般乗客とカーテンで仕切られています。
出発後に今回のルートの説明があり、案内が終わると電気が消灯しました。アナウンスが東北訛りだったのが新鮮でした。
消灯時間が23時前と結構早めなので、普段から夜更かしする人は睡眠対策のグッズ(アイマスク、ネックピロー、耳栓)などを用意しておくといいでしょう。
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バスは青森駅と弘前バスターミナルを経由します。その後、紫波サービスエリア(岩手県)、国見サービスエリア(福島県)、佐野サービスエリア(栃木県)の3箇所のトイレ休憩があります。
(青森県)弘前バスターミナルで1回目のトイレ休憩+乗客を拾う
弘前バスターミナルではトイレ休憩も兼ねていて、バスターミナルの入っているイトーヨーカドーの地下の施設を利用します。23時30分になると閉鎖されるため注意。
トイレから戻ると隣に乗客が座っていました。一人のときは快適でしたが、人が増えると想像以上に狭く感じました。
普段からLCCの座席の狭さには慣れているものの、肘掛けで区切りがないため隣の人と足が当たりそうになります。
それでも人は疲れが溜まっていると眠れるもんですね。次のトイレ休憩まで爆睡していました。車内の揺れはそこまで感じなかったので寝心地はまぁまぁ良かったです。
(岩手県)紫波サービスエリアで2回目のトイレ休憩
時刻は深夜1時40分、岩手県の紫波サービスエリアで2回目のトイレ休憩。
トイレ休憩を挟むたびに爆音のアナウンスを流すのは如何なものか…。毎回外に出ると眠気が飛びそうだったので今回はバスに残っておきました。
このサービスエリアには、20時まで営業しているフードコートやお土産売り場などもあるようです。
(福島県)国見サービスエリアで3回目のトイレ休憩
そのままスヤスヤ寝ていると、早朝4時10分に福島県の国見サービスエリアに到着。3回目のトイレ休憩に入ります。
本当ならちゃんと寝て体力を温存しておくべきなんですが、あまり通る機会もないのでお手洗いを済ませて店舗の中に入りました。
国見サービスエリアはかなり広く、お土産品、飲食物などを豊富に取り揃えていました。
フードコートには24時間営業のお店もあり、トラックドライバーと思わしき人が利用していました。
このあたりから眠気がピークになっていて、若干記憶が曖昧になっています。数時間おきに起こされているので、そろそろちゃんと寝なくては…。
(栃木県)佐野サービスエリアで4回目のトイレ休憩
時刻は朝の6時45分、栃木県の佐野サービスエリアで最後のトイレ休憩を挟みます。
長時間の移動で腰とお尻もだいぶ痛くなってきましたが、残すところはあと2時間。外に出て深呼吸をすると少しだけ楽になった気がします(気のせい)
佐野サービスエリアにも、お土産品がたくさん販売されています。
栃木名物のレモン牛乳や関連グッズの充実っぷりがすごい。いちごのお菓子なんかも取り扱っていました。
朝の時間帯でもフードコートの利用者がぼちぼち居ますね。ラーメンとか美味しそうでした。
そして入口前の自動販売機のラインナップの多さがすごい。こんなの選び放題じゃん。
バス車内に戻り、あとは東京を目指すのみ。残り2時間弱はギリギリまで睡眠に充てておきました。
定刻より25分早く上野駅に到着!
そんなこんなで時刻は朝8時20分、定刻より25分早く着く東京の上野駅に到着しました!
格安の料金で安全に目的地まで運んでくれて、本当に感謝しかありません。
以前は長距離の移動でもへっちゃらでしたが、30代になってから段々としんどく感じてきました。
バスで眠れずに睡眠が足りない人は、銭湯やネカフェで仮眠を取ったりして身体をケアしてあげてくださいね。
まとめ︰時間や体力に余裕がある人しかオススメできない
今回は、函館から津軽海峡フェリーを経由して、長距離の夜行バス「パンダ号」に乗ってみた様子をお届けしました。
東京はあいにくの雨模様でしたが、朝早くから目的地に着いて行動できるのは夜行バスの強みですね。ちょうど待ち上野駅で友人と合わせていたので電車賃も節約できました。
ちなみに、パンダ号に並んでキングオブ夜行バスと名高い(?)「はかた号」は、博多⇔東京間を結ぶ日本最長の高速バスです。
はかた号のほうがパンダ号よりも到着までに時間が掛りますが、こちらのほうが座席のグレードが高く、乗り心地は良いことが保証されたバスでした。
今回乗車した「パンダ号」は、4列シートでトイレなしの必要最低限の設備です。今後乗る機会は少ないと思いますが、一度乗ってみたかった夢が叶いました。
東京から北海道に上陸したり、青森に行ってみたい方はぜひチャレンジしてみてください。私のように函館からフェリーと乗り継いで東京を目指すのも過酷だけど楽しいですよ。