Webデザインやガジェット、格安SIMの情報ブログ

わんぱくブロガーのむねさださんが勘違いしている「SIMフリーiPhone6sと格安SIMの運用について」

今日はてなブックマークを覗いたら、わんぱくブロガーのむねさださんが書いている記事が伸びていたのですが、書いていることに色々と突っ込みどころがあったので1つずつ解説していきます。

これは、あくまでも格安SIMの運用について正しい知識を身につけてもらいたいために書いているのであって、disりたい訳ではないということをご理解ください。。

※本ページは広告・アフィリエイトプログラムにより収益を得ています。

スポンサーリンク

auのiPhone5s/5cとIIJmioの維持費を比較

  • ・現在auのiPhone5sと5cを利用
  • ・夫婦2人ともの回線を格安SIMにする
  • ・2人とも電話番号は変えたくないのでMNPにて変更
  • ・2人ともSIMフリーiPhone6sを購入予定
  • ・誰でも割解約月は2016年3月

引用元:【こんなに違った!】SIMフリーiPhone6sと格安SIMの運用について比較検討してみたぞ! | むねさだブログ

わんぱくブロガーのむねさださんが現状の維持費・格安SIMの維持費・MNP手数料を元にして、auのまま機種変更するパターンと格安SIMに乗り換えた時の費用を比較しています。

現状の料金

iPhone5s 64GB iPhone5c 32GB
LTEプラン(誰でも割+家族割) 934円 934円
通話料 187円 238円
LTEネット 300円 300円
LTEフラット 5,200円 5,200円
AppleCare(税込) 408円 408円
毎月割 ▲2,230円 ▲2,035円
ユニバーサルサービス料 2円 2円
消費税 384円 403円
合計 5,185円 5,450円
2回線合計 10,635円

むねさださんのブログの金額とは異なっておりますが、オプション料金(LTEフラット、LTEネット、テザリング)の料金が違っているためです。

LTEフラットは月5,700円5,200円、LTEネットは300円なので、計算が間違えていなければ6,000円5,500円になるはずです。必須でないAppleCare2回線分を差し引くと10,834円になりました。

追記:iPhoneのLTEフラットは月5,200円で当たっていました。お詫びして上記金額を訂正しました。

IIJmioの料金

みおふぉん月額料金 3,260円
ユニバーサルサービス料 2円
消費税 260円
合計 3,522円+通話料

現在の通信量が毎月6~7GBと奥さんの1.5~2GBを合わせて10GBにギリギリ収まるので、10GBのファミリーシェアプランでSIMを1枚追加して契約したほうがお得になります。SIMカード追加料の2,000円(税込2,160円)が初回のみ発生します。

…と書いていましたが、むねさださんは新しい記事でこのように言及しています。

ただし…。
我が家はやはり、私が現在抑えよう抑えようとして、6~7GB使っていること。
奥さんが今は専業主婦だけど子供が幼稚園に行き始めると通信量は増えるだろう事、を考えると2人で10GBは心もとないんですよね…。

ということで多少維持費は上がってしまいますが、ミニマムスタートプラン(3GB)とファミリーシェアプラン(10GB)にそれぞれ入るという当初の予定通りで進めようかと思っています。

引用元:格安SIMのIIJmio「ファミリーシェアプラン」が家族2~3人でMNPできてお得だぞ! | むねさだブログ

なのでミニマムスタートプラン(3GB)とファミリーシェアプラン(10GB)に加入した料金は以下のとおり。

ミニマムスタート ファミリーシェア
基本料 1,600円 3,260円
ユニバーサルサービス料 2円 2円
消費税 128円 260円
合計 1,730円 3,522円
2回線合計 5,252円+通話料

比較表の料金計算の足りないところ

現在の費用とIIJmioの料金が分かったところで、iPhone6sをauで購入した時とSIMフリーで購入してIIJmioで利用した時の維持費を比較しています。

購入するのはiPhone6sの128GBと64GBとします。
(SIMフリー版の場合、(110,800+99,800)×1.08=226,368円)

改めて見ると高い!2台で本体代金22万6368円!
これはSIMフリー版の値段ですが、キャリアで購入しても一括購入ならほぼ同じ値段だと思います。

毎月割解約&事務手数料の3万円ちょいが8ヶ月でペイできてしまいます。

そしてその後はみおふぉんがどんどんお得になって行き、2年後にはauのままよりもみおふぉんに乗り換えた方が7万円以上もお得になるという結果に!

2年後のiPhone7s(仮称)に魅力を感じなかったとして機種変をさらに1年伸ばしたとしたら差額は一気に18万円になってしまいます。

引用元:【こんなに違った!】SIMフリーiPhone6sと格安SIMの運用について比較検討してみたぞ! | むねさだブログ

特に突っ込みたい内容を引用しました。上から順番に見ていきます。

iPhone6sの端末価格とMNPに必要な手数料で4万円以上の差が付く

キャリアで購入しても一括購入ならほぼ同じ値段という点について、iPhone6sの本体価格と毎月割が確定したので本体価格を再計算してみましょう。

iPhone6sの端末価格
iPhone6s 64GB(SIMフリー) 98,800円
iPhone6s 64GB(au) 97,080円
差額(税抜) 1,720円
消費税 137円
差額(税込) 1,857円

iPhone6s 128GB(SIMフリー) 122,800円
iPhone6s 128GB(au) 109,920円
差額(税抜) 12,880円
消費税 1,030円
差額(税込) 13,910円

2台合計で14,600円分(税込15,767円)au版の方が安くなります。更にむねさださんも言っているように、MNPに必要な手数料が発生します。

MNPに必要な手数料
au 誰でも割解除料 9,500円
MNP発行手数料 2,000円
IIJmio 契約事務手数料 3,000円
消費税 1,160円
合計(1台当たり) 15,660円
合計(2台分) 31,320円

端末価格の差額と手数料を考慮すると4万円以上の価格差になりました。SIMフリーのiPhone6sを2台購入し、格安SIMを利用するためにはキャリアで購入するよりもこれだけ高くなります。

さらにauでは「スーパー機種変更キャンペーン」を行っており、今使っているiPhone5s/5cを下取りに出すとポイント還元で端末代金を割り引きます。iPhone 6s、iPhone 6s Plusへ機種変更なら1台につき10,000円分のau Walletポイントがチャージされます。

スーパー機種変更キャンペーン 下取り額
iPhone5s 64GB 21,600円
iPhone5c 32GB 16,200円
au Wallet還元 20,000円
合計(税抜) 57,800円
消費税 4,624円
合計(税込) 62,424円

愛機のiPhone5s/5cを下取りになんて出したくない!と言うなら別ですが、2台で6万円のポイント・現金キャッシュバックが来るならお得ではないでしょうか。(もしかしたら携帯買取店のほうが高く買い取ってくれるかもしれない)

初期費用を何ヶ月でペイ出来るのか

むねさださんは「毎月割解約&事務手数料の3万円ちょいが8ヶ月でペイできてしまいます。」とありますが、実際のところどうなんでしょうか。試しに計算してみます。

au版で機種変更した場合
iPhone6s 64GB iPhone6s 128GB
LTEプラン(誰でも割+家族割) 934円 934円
LTEネット 300円 300円
LTEフラット 5,700円 5,700円
毎月割 ▲2,435円 ▲2,435円
ユニバーサルサービス料 2円 2円
消費税 360円 360円
合計 4,861円 4,861円
2回線合計 9,722円+通話料

先ほど計算したIIJmioの維持費と比較すると、毎月4,470円(税込)の差が出てきます。

先ほど計算したiPhone6sの端末価格とMNPに必要な手数料では47,087円分多く掛かっているので、追加費用を差額で割り算すると約10ヶ月半使用すればペイ出来る計算になりました。

11ヶ月目以降はIIJmioの方がお得になり、24ヶ月使用すればその差額は60,423円にもなります。

契約月数 差額
1ヶ月 42,617円
2ヶ月 38,147円
3ヶ月 33,677円
4ヶ月 29,207円
5ヶ月 24,737円
6ヶ月 20,267円
7ヶ月 15,797円
8ヶ月 11,327円
9ヶ月 6,857円
10ヶ月 2,387円
11ヶ月 ▲2,083円
12ヶ月 ▲6,553円
13ヶ月 ▲11,023円
14ヶ月 ▲15,493円
15ヶ月 ▲19,963円
16ヶ月 ▲24,433円
17ヶ月 ▲28,903円
18ヶ月 ▲33,373円
19ヶ月 ▲37,843円
20ヶ月 ▲42,313円
21ヶ月 ▲46,783円
22ヶ月 ▲51,253円
23ヶ月 ▲55,953円
24ヶ月 ▲60,423円

この金額を見て勘付いた人は鋭いです。この60,423円はスーパー機種変更キャンペーン 下取り額とほぼ同額。仮にiPhone5s/5cを下取りに出せば、どちらも同じ金額で持つことが出来ます。

更に追記:iPhoneのLTEフラットの500円割引は7月に終了しているので金額が変わってます。

維持費の差には理由がある

料金だけを見ていくとこれだけの差がありましたが、この維持費の差にはいくつか理由があります。それを考慮しないで乗り換えて後悔してしまわぬように気をつけて下さい。

手厚いサポートが無い

故障や水没などのトラブルが合った時に、店舗がないのでもしもの時に不安です。今まではAppleCareに入っていたので修理代も安くで済んでいましたが、解約した後に故障すると高額な修理代を請求されることもあります。

また、これから初めてiPhoneにした時は分からないことがあっても自分で調べなければいけません。普段から使い慣れている人なら問題ないですが、格安SIMとSIMフリーの組み合わせは万人に薦められるものではないです。

au同士の通話も家族間の通話も有料になる

これまではLTEプラン(誰でも割+家族割)に加入していたので、au同士の通話が1時~21時は無料になり、家族間の通話は24時間いつでも無料で利用できました。

それが格安SIMに乗り換えることで有料になってしまいます。ただし、「みおふぉんダイアル」と「ファミリー通話割引」を利用すれば多少安くはなります。

みおふぉんダイアルは専用のプレフィックス番号(0037-691)を発信番号の先頭につけて発信することで、国内通話料が半額になるサービスです。通常20円/30秒が半額の10円/30秒になります。

ファミリー通話割引では通常20円/30秒が16円になり、先ほどのみおふぉんダイアルを利用すれば通常価格の60%引き 8円/30秒で通話を楽しめます。

キャリアメールが使えなくなる

これまで使用していた@ezweb.ne.jpのメールアドレスが使えなくなり、連絡はGmailなどのクラウド型に移行することになります。

個人的には全く利用していないので痛くも痒くもないのですが、意外と一般の人は利用者が多くてキャリアメールじゃないと登録できないサービスもあるので必要なら格安SIMはオススメ出来ません。

ドコモの電波を利用しても回線の質は違う

サイト上では「NTTドコモの電波を利用しているので広いエリアと高速通信が使えます!」とありますが、キャリア回線と全く同じという意味ではありません。

格安SIMはあくまでもキャリア回線を間借りして展開している事業のため、通信速度が不安定なことが多く混雑時のお昼12時~13時台、帰宅ラッシュの18時~20時台は1Mbpsも出ないこともよくある事です。

3日制限が厳しい

混雑時よりも困るのが3日あたり●MB利用したら速度制限が掛かるというシステム。IIJmioの場合、3日当たり366MB(300万パケット相当)を利用すると最大200kbpsに制限されてしまいます。動画や音楽ストリーミングを利用する場合、一気に通信量が跳ね上がるため注意が必要です。

追記:IIJmioはクーポンを使い切った場合のみ3日当たり366MB(300万パケット相当)の制限が掛かります。

一方auは当日を含まない直近3日間に3GB以上利用すると制限を掛けることになっていますが、実際のところは問題なく安定した通信速度が出ています。

キャリア別 3日制限される通信量
docomo なし
au 直近3日間で3GB
SoftBank スマ放題:制限なし
ホワイトプラン:直近3日間で3GB
Ymobile スマホプラン:制限なし
Pocket Wi-Fiプラン:直近3日間で1GB
EMOBILE 4G-S:直近3日間で約1GB(839万パケット)
EMOBILE LTE:24時間ごとに約366MB(300万パケット)
IIJmio 366MB(300万パケット)

他社にMNPする選択肢

「2年縛りや複雑なプランを覚えるのが面倒だから格安SIMに乗り換えたい」という方も多いのですが、他社に乗り換えることで毎月の割引額が大きくなったり、2台同時にMNPで貰えるキャッシュバック額が増額されて、もっとお得に契約できる可能性があります。

また、最新端末にこだわらなければ投げ売りしているiPhone6に乗り換える選択肢もあります。この維持費を計算するとものすごく長くなるので今回は割愛しますが、プランの組み合わせによっては今よりも初期費用を抑えて、さらに維持費も安く利用できることも…。

MNPにも色々な罠が仕掛けられているので万人向けではありませんが、安く手に入れられれば格安SIMよりお得に契約出来るのは間違いないです。

【初心者向け】MNP契約の罠にはまらない為にチェックする6項目

2014.03.11

まとめ

格安SIMはキチンと理解すればとてもお得に利用できますが、まだまだITリテラシーの高い人向けの回線だと思います。

色々な費用を計算してみて維持費の差額とそれぞれのメリット・デメリットをまとめましたが、まだまだ知らない人が多く居るのが現状。

格安SIMは評判や口コミを見たり自分で使ってみて色々試すのが一番いいです。最低利用期間や解約金などもデータ回線はないので気軽に試せます。多くなった選択肢から自分にあったプランを選びましょう。

最後にむねさださんへ、絡んだこともないのに一方的にこんな記事を書いてすみません。ご参考になれば幸いです。

“わんぱくブロガーのむねさださんが勘違いしている「SIMフリーiPhone6sと格安SIMの運用について」” への6件のフィードバック

  1. にっしー より:

    auの下取りを挙げていらっしゃいますが、MNPの場合も下取りを含めないと公平ではないですよね。町の携帯下取りなら、二台で二万円は行くのではないでしょうか。
    ApplecareもSIMフリーでも入れますし、auでも無料ではありません。

  2. tokumewi より:

    >にっしーさん

    コメントありがとうございます。下取りについてはauのキャンペーンのみではなくMNPでもやっています。auの場合は10,000円のau Walletポイントが増額されるので取り上げていました。

    SIMフリーの場合買取額が上がるということも考慮に入れないといけないため、実際の所はあまりメリットでは無さそうですね。

    AppleCareはSIMフリーでも入れるのですが、保証は故障時のみで紛失時はサポートしてくれないとのことです。紛失したときに回線の停止などをするときは、MVNOのサポートに連絡し、更にAppleストアに問い合わせる必要があります。その点で「手厚いサポートが無い」という表現をしました。

    • にっしー より:

      にっしーです。
      もしかしたら、勘違いされていらっしゃるのでは。
      auの機種変には下取りが含まれていて、格安SIMへの変更には下取りが含まれていないようです。格安SIMとSIMフリーに切り替え、そして旧iPhoneをヤフオクまたは携帯買い取りで売ったらそれなりのお金になると思います。とすると、五ヶ月目くらいでペイしませんか?二万五千円で売れたと仮定した場合ですが。
      僕も同じくSIMフリーに切り替える予定なので、とても興味があるます。

      • tokumewi より:

        この記事はiPhone5s/5cを下取りに出せば、MVNOと同額で品質やサポートがしっかりしたキャリア回線を使えますよ。という紹介記事なので内容が偏ってしまいました。

        仰るとおりiPhoneをヤフオクまたは携帯買い取りで25,000円で売った場合、24,737円が相殺されてマイナスになるので、初期費用を5ヶ月目で回収できる計算になります。

        同条件で比べるとSIMフリーとMVNOの組み合わせがお得なのは理解しています。ただ、MVNOへ乗り換えて不満の声も少なくないことから、キャリア回線でいかに費用を抑えるかに焦点を合わせて今回の記事を書かせていただきました。

        • にっしー より:

          ありがとうございます。

          もうひとつ。
          むねさださんがiPhone6sを使うことにこだわるのであれば、誰でも割解約月の2016年3月までauを契約し、新しいiPhoneを買ってauで使い続けて、4月から格安シムに変更すれば解約手数料も不要ですよね。そうすれば、もっと安くなるかと思います。自分はそうするつもりです。
          この件は、これで終わりにします。ありがとうございました。

          • にっしー より:

            補足です。auの残りの契約期間によって、格安シムが安くなるか変わりますね。訂正させていただきます。複雑ですね。

コメントを残す

writer : 鹿
このブログを管理している鹿。Webデザインとガジェットが好き。