【2020年12月版】格安SIM（MVNO）20回線の通信速度比較　混雑時の速度差が大きくなっている

格安SIMではMNOと比べて料金が安くなる反面、デメリットとして挙げられるのが格安SIMは混雑時の通信速度が遅いという話。

毎日のように値下げが繰り広げられるMVNO市場ですが、格安SIMの事業者を選ぶ上で最も重要なのは通信速度だと思っています。

せっかく大量に契約しているSIMカードを有効活用するために通信速度の測定を定期的に行っています。

測定環境・条件

格安SIMでは測定する条件によって大きく速度が異なってきます。

測定端末や測定時間が完全に同一ではなく、あくまでも私が測定した環境での結果なので参考程度に見てください。

あえて混雑しやすい時間帯を選んで測定しているので「混雑時にどれだけ通信速度を保てているか」を見てもらえるとMVNOの信頼度や通信速度の安定感がより分かってくると思います。

キャリアとの比較用として、キャリア版の楽天モバイルやワイモバイルと一緒に検証しています。

格安SIMは混雑時に速度が落ちやすくなりますが、大手キャリアは自社の通信設備を使ってサービス展開をしているので速度が落ちにくいのが特徴です。

どれだけ速度に違いがあるか注目しつつ、結果をチェックしてみて下さい。

より正確な速度を出すために「5GMark」を使用

2019年9月からSpeedtest.netから5GMarkというアプリに切り替えてみました。

このアプリは通常のスピードテストに加えて、YouTube動画の再生やウェブサイトの読み込み速度を数値化してくれる素晴らしいアプリです。

以前から楽天モバイルなどで起こっている「スピードテストは速いのに体感速度は遅い」という問題もチェックできると思います。

完全テスト（Full Test）は通信量が多く、複数回測定すると直近3日間制限に引っかかるSIMがあるため時間帯ごとに1発勝負にしています。

2017年11月から通常の速度測定はSpeedtest.netで行うようにします。クイックテストの精度があまり良くなかったり、測定に掛かる通信量が多く見られるため変更しています。

前回からの変更点

特になし

前回の測定結果はこちら。

朝8時～9時での測定結果

朝の通勤ラッシュ時に測定。今年はリモートワークが多くの企業で普及し、昨年と比べてラッシュ時の混雑具合はかなり解消されたように思えます。

UQ mobileとmineo Aプランは下り150Mbpsオーバーと超爆速を記録し、約半数が下り50Mbpsを超えて全体的に速度が速かったです。5GmarkではLINEモバイルが上位を独占していました。

昼12時～13時の測定結果

お昼のランチタイムは格安SIMが遅くなる時間帯です。UQ mobileやb-mobile、ワイモバイルは相変わらず速かったです。

個人的にはお昼で1Mbpsを下回ると、Webサイトの閲覧やSNSの画像読み込みなども厳しいと感じます。

夜19時～20時の測定結果

夜の帰宅ラッシュ時では、朝と同じくらい速度が元通りになりました。以前はここでも下り1Mbps台のままの会社も多かったですが、現在はそこまで遅い会社も少なくなってきました。

1日の統計速度

1日の統計速度がこちら。ほぼ昼の結果次第な感じはありますが、概ね体感速度に近い順位になっています。

測定結果を踏まえた感想と今月のオススメSIM

測定結果の前に以前書いた格安SIMの選び方も合わせてご覧ください。

速度重視ならUQ mobileやワイモバイルなどのサブブランド、OCNモバイルONE（新）がオススメです。

逆に言うと、それ以外の会社は速度の変動が見られるため、今おすすめしていても数カ月後にどうなっているかは分かりません。

UQ mobile

auのサブブランドであるUQ mobileは、他の格安SIMと比べて回線速度が長期間安定してオススメの会社です。

混雑しやすいお昼の時間帯でも安定して100Mbps近く出ており、価格が安いのに本家au回線と遜色ない速度が出て使い勝手がいいです。

UQ mobileの回線とスマホを2週間試せる「Try UQ mobile」を使って、自分の環境で実際に使ってみてから本契約に進めるのは便利だと思います。

ワイモバイル

ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドの会社です。こちらもUQ mobileと同様に速度が安定しており、価格の安さと10分通話定額コミコミの料金プランが使いやすくて気に入っています。

月によって多少ばらつきはありますが、他社よりもアップロード速度が速いので画像や動画のアップロードも素早く行えます。

OCNモバイルONE

OCNモバイルONEは新コース開始から速度が大幅に改善し、サービス開始から1年経過した今でも十分安定しています。ドコモ系の格安SIMの中ではサービス内容も過不足なく揃っていてオススメです。

SIMフリースマホのECサイト「gooSIMSeller」を利用すると、OCNモバイルONEの音声SIMとセット契約が条件で通常よりも大幅値引きで購入できます。

楽天モバイル

楽天モバイルは、300万人まで5Gも1年無料で使える「Rakuten UN-LIMIT V」を使用しています。

楽天回線エリアなら月間データ容量無制限（1日10GBまで）で使えて、制限後も下り1Mbps～3Mbpsと必要十分な速度が出ています。

私の住んでいる沖縄ではまだまだエリアが狭く、基本的にはパートナーエリアの利用が中心です。無制限の恩恵をほぼ受けられていないのは残念ですが、無料で使えるなら悪くない選択肢です。来年3月に無料期間が終了したらドコモのahamoに乗換えを検討しています。

mineo

mineoはドコモ・au・ソフトバンクの3キャリア対応の格安SIMです。回線速度はそれなりですが、余ったパケットを家族でシェアしたり、mineoユーザー間でやり取りできるのが重宝しています。

自社のコミュニティサイト「マイネ王」でmineoユーザー同士交流したり、運営会社との距離が近いアットホームな雰囲気が特徴です。

NifMo

NifMoは月によって速度がマチマチです。今回はお昼の速度にばらつきがあり、速度重視の方はオススメしません。

2020年9月から3GBプランにあった1日ごとの通信量制限が廃止され、テレワーク向けの大容量プランを用意するなど動きがありました。

b-mobile S 190PadSIM

b-mobileはキャンペーンなども少なく目立たない会社ですが、通信速度は長期間安定して出ています。

音声通話が必要であれば「990ジャストフィットSIM」や「合理的かけほプラン」がおすすめです。ドコモ回線もあるので利用する端末に応じて選んでみてください。

IIJmio

IIJmioはお昼の通信速度が相変わらず遅く、混雑時にはどうしても弱い印象があります。DプランよりもAプランのほうが多少速いですが、月によってマチマチなので速度重視の方はオススメしません。

最新機種やOSアップデート後にいち早く動作確認をしてくれたり、家族間の通話定額が充実しているなど速度以外に魅力を感じる方ならアリだと思います。

nuroモバイル

nuroモバイルは数値上だと結構出ていますが、体感速度がイマイチ良くない気がします。特にソフトバンク回線は常に混雑していてオススメできません。

ドコモ回線は少しずつ良くなっているものの、混雑時に不安定になりやすいので速度重視の方は微妙です。

LinksMate

LinksMateはスマホゲームやSNSのカウントフリー機能がウリの会社です。ゲームアプリのカウントフリー対象が多く、使い方によっては強力にデータ通信量の節約に貢献してくれるでしょう。

ドコモ回線の中では時間帯に左右されることなく速いです。プランの数も1GB刻みで非常に沢山用意されているので、自分の使用量にあったプランが見つかるはずです。

解約時に手数料が必ず発生する（データ専用プランでも！）のが唯一の欠点です。

LINEモバイル

LINEモバイルはソフトバンク回線がそこそこ速く、ドコモ回線・au回線は常に混雑しているイメージです。

LINEやSNSのデータ通信量をカウントしない「データフリー」のプラン内容も悪くないのですが、速度が出ないので手放しでオススメは出来ません…。

エキサイトモバイル

良くも悪くも普段と変わらない速度でした。お昼の速度以外はそこそこ速いですが、特段速いわけでもなく普通です。

私が契約している段階従量制プラン（最適料金プラン）は、使ったぶんだけ課金されていく料金プランです。データ容量が余ったり足りなくなったりする心配がなく、使い方がプランに合うなら便利だと思います。

BIGLOBEモバイル

BIGLOBEモバイルはYouTubeやAbemaTVの通信量をカウントしない「エンタメフリー・オプション」などが人気です。動画や音楽ストリーミングサービスを多用する方には向いています。

ただし、お昼と夜の速度が不安定になりやすく、動画視聴などを中心に利用する場合は速度の遅さに悩むかもしれません。

今なら新規契約で音声通話プランが6ヶ月間440円、エンタメフリー・オプションが6ヶ月無料で使えます。