格安SIM（MVNO）速度比較 2020年総まとめ！　在宅勤務の普及でモバイル回線の使い方が変わった1年

2020年に測定した格安SIM（MVNO）の通信速度をグラフにまとめました。通信速度の安定した会社を探したい、今使っている会社がどれくらい出ているのか目安を知りたい方は参考にしてみてください。

昨年のデータはこちら。

• ※この記事はグラフをJavascriptで描画しているため、AMPページではグラフが正しく表示されません。通常版ページでご覧ください。

2020年の測定結果を振り返ってみて

2020年の格安SIM業界を振り返ってみると、楽天モバイルが本格参入したりeSIM普及の年でした。例年よりも混雑時の通信速度が回復し、時差出勤などでピーク時でも極端に遅い会社も減っています。

新型コロナの影響で多くの企業が在宅環境に移行し、携帯の回線をあまり使わなくなった人も増えました。一方で家にWi-Fi環境がない人は速度制限に掛かりやすくなり、新たにWi-Fiルーターを契約した人もいると思います。

以前のように値下げ戦争ではなく、プラン内容や回線の品質で勝負する会社も多くなり、魅力的なプランが増えることは1ユーザーとして有り難い限りです。

来年はFUJI Wifiなどの使い放題サービスも終了してしまうため、ワイモバイルのPHS含め回線の整理を迫られる年になります。今のところ移行先は決まっていませんが、来年はもっとシンプルに運用できたらいいなと考えています。

測定条件

測定条件は以下の通り。毎月測定した結果を全て載せると読みづらいので下り速度のみ掲載しています。もっと詳細の速度を確認したい時は各月の結果をご覧ください。

UQ mobileの計測結果

まずは当ブログイチオシのUQ mobileから。グラフを見ても分かる通り、年間を通して安定して速度が出ています。

測定する環境や端末、時間帯などによって多少ばらつきはありますが、下りだけの速度で言えば圧倒的なスピードを誇ります。アップロードの速度はもう少し速くなってほしい気もしますが、普段使いする上では何一つ不自由を感じていません。

ドコモの計測結果

今年の4月まで契約していたドコモ回線。格安SIMとの比較用に維持していましたが、ランニングコストが重荷となり解約に至りました。

キャリア回線ということで、混雑時でも安定して速度が出ています。格安SIMとは違って掛かっているお金の分だけ通信品質やサポートはしっかりしていました。

来年4月にサービス開始の「ahamo（アハモ）」が個人的に気になっています。20GB使えて5分通話定額コミコミで税込3,278円は驚異的な安さです。

ワイモバイルの計測結果

ワイモバイルは筆者のメイン回線です。こちらも速度がまぁまぁ速いのと、10分通話定額がコミコミになっているのが特徴です。

UQ mobileよりもアップロード速度が速く、Yahooプレミアム会員特典やPayPayの還元なども受けられるため、ヤフーのサービスを多く利用する方にもオススメ。

IIJmioの計測結果

IIJmioは今年も安定ですね。速くもなく遅くもなく普通を貫いていました。

通信障害などが非常に少なく、OSアップデートなどにもいち早く対応してくれるのですが、混雑時に弱くてお昼の通信速度は大抵1Mbpsを下回ります。

IIJmio Dプランの測定結果

IIJmio Aプランの測定結果

mineoの計測結果

mineoは以前よりもユーザーが増えているせいか、朝の時間帯が速くて昼と夜にガクッと下がりやすい印象です。

なぜか5月だけ異様に速い結果になりましたが、通信速度だけで言えばあまりパッとしない会社です。混雑時以外で言えばそこそこ出ているので、mineo独自のサービスや機能に魅力を感じるのであればオススメです。

mineo Dプランの測定結果

mineo Aプランの計測結果

mineo Sプランの計測結果

0SIM・nuroモバイルの測定結果

今年8月でサービス終了となった0SIMは、やはり最後まで遅かったです。ずっと無料で使わせてもらったので文句は言えないですが、時間帯問わずもっさりしていました。

nuroモバイルについては、測定した数値よりも重たい印象がありメインで使うには微妙だと思います。

月額300円で0.2GBだけ使えるプランや、データの前借り、端末買取サービスなど特徴的な内容もあるので、自分の使い方に合っているならアリかもしれません。

0SIMの計測結果

nuroモバイル Dプランの計測結果

nuroモバイル Sプランの計測結果

b-mobile S 190PadSIMの計測結果

b-mobile Sシリーズは、速度に波がありつつもまずまず良い調子でした。7月頃はかなり重たくなっていましたが、その後は20Mbps～40Mbpsあたりで安定しています。

期間限定の割引や端末セットの販売などがなく、一見すると地味な存在ですが速度だけを見ると意外と穴場なのかもしれません。

OCNモバイルONEの計測結果

OCNモバイルONEは、今年4月から新コースに乗り換えました。旧コースは速度が遅くてイマイチでしたが、新コースになってから相当速くなりました。

もうすぐ新コースのサービス開始から1年が経過しますが、それでも速度が落ちる様子もなく安定しています。

大抵の格安SIMは半年～1年にかけて速度が落ちる傾向があるため、利用者が増えてもこれだけ速ければ必要十分ではないでしょうか。音声SIMとスマホのセットで期間限定の割引を定期的に開催しているため、スマホとセットで契約予定の方にオススメです。

OCNモバイルONE 旧コースの測定結果

OCNモバイルONE 新コースの測定結果

NifMoの計測結果

NifMoはTwitterの中の人が変わってから話題に上がることも少なくなりました。新しいキャンペーンや割引などもなく、速度も良くも悪くもない普通という感じでした。

唯一テレワーク向けの大容量プランと、3GBプランの1日の通信量制限を撤廃したことは嬉しいニュースでした。

LinksMateの計測結果

ゲーマー向けの格安SIMと謳うLinksmateは、ドコモ回線の中では混雑時でも比較的安定している会社です。

ゲームのデータ容量を消費しないカウントフリーオプションや、端末保証サービスなどあると嬉しい機能も揃っています。

新料金プランが2019年12月20日（木）にスタートして、100MB～1TB（！）まで選べるようになったのは面白いコンセプトです。使うかどうかはともかく、選べる選択肢が多ければちょうどいい容量が見つかるのではないでしょうか。

LINEモバイルの測定結果

LINEモバイルは3月からDプランを新プランに乗り換えました。1ヶ月ほど比べてみても速度に大きな差はなく、新プランが登場した直後でもイマイチ伸びなかったです。

特に混雑しやすい昼だけではなく、夜の速度もあまり回復しなかったので全体的に遅く感じました。LINEやSNSのデータ消費ゼロのデータフリーがあるメリットよりも、通信速度の遅さが目立ってしまいました。

LINEモバイル Dプラン 旧プランの測定結果

LINEモバイル Dプラン 新プランの測定結果

LINEモバイル Aプランの計測結果

LINEモバイル Sプランの計測結果

ロケットモバイルの計測結果

ロケットモバイルも回線整理のため4月に解約しました。月額298円から使える神プランが人気で、あまり回線速度に注力していない印象です。

利用できるデータ容量をすぐに追加できる「今すぐプラン変更」や、ポイントを貯めて通信費を安くするサービスなどは便利なだけに残念です。

エキサイトモバイルの計測結果

エキサイトモバイルは、他社と同様に昼と夜の速度が遅くてストレスを感じます。空いている時間ならサクサク読み込みますが、混雑時は画像の読み込みですらのんびりしています。

プラン内容だけで言えば、段階定額プランや定額プランが選べたり、通話定額コミコミのプランが揃っているので使いやすいと思います。

楽天モバイルの計測結果

楽天モバイルはMVNO版とキャリア版の2つを契約していました。MVNO版はスピードテストよりも体感速度が遅く残念でしたが、キャリア版の楽天モバイルはそこそこ速かったです。

私の住んでいる沖縄は、楽天回線エリアが県庁付近までしか届かないので、ぼほパートナーエリア（au回線）で通信していました。

首都圏では固定回線に変わるほど重宝すると評判が高いですが、パートナーエリアの縮小や無料期間の終了などで大量にユーザーが離れていくのではと懸念しています。

楽天モバイル MVNO版の測定結果

楽天モバイル キャリア版の測定結果

BIGLOBEモバイルの測定結果

BIGLOBEモバイルは朝と夜の速度が速く、昼のランチタイムだけ弱い印象です。

混雑時を避けて使用する分にはそこそこ使えますが、以前使っていたカウントフリーオプションの恩恵を受けられるほど快適ではなかったです。

BIGLOBEモバイル Dプランの計測結果

BIGLOBEモバイル Aプランの計測結果

過去の測定結果

過去の記事はこちらにまとめています。