【2016年12月版】格安SIM（MVNO）17回線の通信速度比較　安定のIIJmioAプランとLINEモバイル、速度が落ちてきたUQ mobile

格安SIMではMNOと比べて料金が安くなる反面、デメリットとして挙げられるのが通信速度が遅いという話。

毎日のように値下げが繰り広げられるMVNO市場ですが、格安SIMの事業者を選ぶ上で最も重要なのは通信速度だと思っています。せっかく大量に契約しているSIMカードを有効活用するために通信速度の測定を定期的に行っています。

測定環境・条件

格安SIMでは測定する条件によって大きく速度が異なってきます。測定端末や測定時間が完全に同一ではなく、あくまでも私が測定した環境での結果なので参考程度に見てください。

あえて混雑しやすい時間帯を選んで測定しているので「混雑時にどれだけ通信速度を保てているか」を見てもらえるとMVNOの信頼度や通信速度の安定感がより分かってくると思います。

参考用にワイモバイルも含めていますが、ワイモバイルはほとんどMNOのようなものなので基準としてみてください。なるべく時間を短縮するためにデュアルSIM端末でSIMを入れ替えながら切り替えて使用しています。

先月末でFiimoのDプランとAプランを解約したため17枚のSIMを使っての測定です。そろそろ減らそうと思いきや、OCNモバイルONEとかNifMoとか入れようか悩んでいたり…。

朝8時～9時での測定結果

朝の時間帯は多くのSIMが下り10～20Mbps超えを果たし快適に通信できていました。最近好調だったUQ mobileが6Mbps弱ほどで止まっているのが気になります。

ワイモバイルはグラフから飛び出る平均40Mbps超え、使い放題のU-mobile PremiumやDTI SIMつかい放題プランもかなり調子いいです。

昼12時～13時の測定結果

お昼のランチタイムは1日の中で1番通信が混雑する時間帯です。下りが1Mbpsを切るSIMが多く、ここで速いSIMと遅いSIMがはっきりと差が出てきます。

ワイモバイルはMNOなのでいつも通り時間帯関係なく速いです。まだ利用者の少ないIIJmioAプランは今のところ絶好調でDプラント比べると天と地の差が出ました。

LINEモバイルもMVNOの中で飛び抜けた速さをキープしています。最近広告をガンガン出しているみたいなのでそろそろ遅くなるかなと予想していたのですが、まだまだ速度低下の様子は見られず快適です。

UQ mobileは以前と比べてお昼も徐々に遅くなっているように感じます。

U-mobile Premiumはもはや惰性で契約しています…。こんな速度で使い放題と言われてもって感じ。今月末で解約する予定です。

夜19時～20時の測定結果

夜は動画視聴などでトラフィックが増えてくる時間帯で、速度が遅く読み込みが終わらないとイライラしてきます。

ここに来てUQ mobileがいつもの調子を取り戻し、下り平均15Mbpsを記録。ping値も反応が良くサクサク読み込みます。IIJmioAプランもこれだけ出ていたら必要十分。動画もHD画質で止まらずに視聴可能。

LINEモバイルはUQ mobileとほぼ同じような数値になりました。通信速度の安定感が当初のUQ mobileを思い出します。

FREETELも最近調子が良くなかったものの平均値は優秀。でもやっぱり画像や動画の読み込みは遅いです。nuroモバイルは極端に遅いな…と思ってマイページを見たら直近3日間の速度制限（280MB）に掛かっていたため参考になりません。容量増やさないと最後まで測れないのでプラン変更しておきます。

測定結果を踏まえた感想と今月のオススメSIM

UQ mobile

今月のUQ mobileはここ1～2ヶ月で徐々に速度が落ちてきています。それでも他社のSIMと比べても少し速く安定しているのかなと思います。

スピードテストの結果と実際の体感速度のぶれが少なくpingの反応が良いので1年以上使ってもまだ現役でメイン回線として利用しています。次回はもう少し数値が伸びるとうれしいですね。

UQ mobileの詳細についてはモバレコでも寄稿しているので良かったら合わせてご覧ください。

• 気になる速度・評判は？格安SIM「UQ mobile」レビュー！新アプリ登場でデータ節約が便利にできる！ – モバレコ

ワイモバイル

この中で唯一の純キャリア回線のワイモバイル。グラフを見ても分かる通り1日を通してぶっちぎりで速度が出ているのが特徴で、格安SIMの時間帯によって速度にバラつきがでることに悩まされたくない方には一押しのSIMです。

格安SIMと違い3キャリアと同じく2年縛りの音声回線、10分間の通話定額がセットになったプラン構成のためなるべく維持費を抑えて使いたい！という方はあまり向いていないかもしれません。逆に通話が多いユーザーならコスパのいい回線になるでしょう。

Yahoo!プレミアム会員になれば月540円で1GB使える「ワイモバイルSIMスターターキット」がオススメ。家にWi-Fiがある方、普段はSNSしか利用しないライトユーザーにはこれでも十分足ります。

IIJmio

IIJmioはDプランとAプランで大きく差が開く結果となりました。Aプランはまだ開始から時間が経っていないのと使用できる端末が限られてくるためだと考えられますが、それを考慮しても今のところLINEモバイルと互角の安定感を誇ります。

公式アカウントでも「いずれAプランもDプランと同じくらいの速度に落ちる」と発言しているため、これがいつまで続いてくれるか気になります。

Dプランは相変わらずあまりパッとしない速度です。サポートや会社の信頼性の評判は高いけど速度だけを見ると他のSIMがいいかもしれない。

mineo

mineoは速度が出る時間帯と遅くなる時間帯で極端に差が出やすい回線です。最近はD/Aプランどちらも似たような速度で落ち着いてます。少し前はAプランがやや速かったのでMR04LNでガンガンパケットを流していましたが、最近はパケットが詰まりやすくメイン回線に使うには微妙です。

mineoについて興味がある方はモバレコでレビューした記事も合わせてご覧ください。

• 誰とでもデータをシェアできる！？ドコモ・au どちらも使えるマルチな格安SIM「mineo」をレビュー – モバレコ

nuroモバイル / 0 SIM

So-net系の格安SIMはあまりいい印象がないです。今回も朝は爆速だったのに昼夜が残念すぎて使う気が起きません。どうせ0SIMは無料で使える範囲の500MB未満で抑えているので我慢できますが、nuroモバイルに関してはサービス開始直後でこれって…。

直近3日間の制限があまりにも厳しすぎて、まともに速度測定すら出来ません。早くも解約してしまいたいですがもう少し様子を見てみたい気持ちもあります。私からはオススメしません。

0SIMの詳しいレビューはモバレコさんに寄稿した記事をご覧下さい。

• ついに月額0円でスマホが使える！？　So-net「0 SIM」を徹底的に使いこなす！ – モバレコ

LINEモバイル

LINEモバイルは今年の秋に新たに登場した格安SIMで、開始直後からずっと高速をキープしています。コミュニケーションアプリの会社が片手間でやっている事業ではなく、ちゃんと子会社を作って事業展開をして力を入れていることが伝わってきます。

最近はWEB広告も徐々に増えてきているため利用者の急増が予想されますが、ガジェット好きの方々が予想しているよりも一般層に認知されていないのかもしれません。もう少し様子見をしていきますが、速い今のうちに高速を体験しておくのも悪くないかと。

速度だけではなくLINEやSNSなどの特定のデータ通信がカウントされない「カウントフリー機能」が嬉しいです。コミュニケーションフリープランでLINE、Twitter、Facebook、Instagramの主要機能が使い放題になるのはホント有り難い。

FREETEL 使った分だけ安心プラン

FREETELはスピードテストであまりパッとしない印象です。これまで通信速度が爆速！と宣言した会社なだけあってますます疑問が湧いてきます。スピードテストだけ速度が出るように細工していることに対して社長がいくら否定しようが実際の速度を見ると丸わかりです。

新製品発表会直後に嘘を付いたことが速攻でバレていたりするので、FREETELの会社そのものがイマイチ信頼できないです。販売している商品自体は悪くないのにソフトバンクのような虚偽のグラフやデータで利用者を騙しているような商法は今すぐ辞めてほしいですね。

• FREETELの新製品Priori 4とZenFone 2 Laserの比較表にツッコミを入れる : ASUS好きのZenBlog（ゼンブログ）
• FREETEL、ARIA2はUQ WiMAX契約のSIMカードで利用できないことを発売後に発表 | shimajiro@mobiler

ロケットモバイル

地味に速度が安定しているロケットモバイルは利用者の中でも評判の高いSIMです。LINEモバイルのように超高速をキープしている訳ではありませんが、半年前とかと比べるとじわじわと速度が伸びはじめ、お昼時でも下り2Mbps程度出ています。

実際の体感速度も速くはありませんが普通にSNSなどを使える速度が出ています。料金も他社の同容量のプランと比べて安く悪くない選択肢です。ロケットモバイル利用者の多くが神プランを選択肢ていることから通常のプランは意外と穴場かもしれません。

U-mobile PREMIUM

U-mobile Premumは昼と夜が相当ダメダメでした。朝は爆速なのに午後に入ると途端に速度がガクッと落ちてしまいます。未だにマイページが完成せずに通信量も端末上でしか確認できず不便ですね。今月いっぱいで解約しようかと思います。Premiumとは一体何だったのか…。

DTI SIM

DTI SIMはココ最近ほんの少しだけ速度が回復しているような気がします。速度制限に掛かったような速度しか出なかった頃と比べると大分マシになったかなと。あくまでも快適とは言えない速度なので、これで2,000円以上払う気にはなれないです。半年のキャンペーン期間が終了するためこちらも今月末で終了しようかと思います。

イオンモバイル

イオンモバイルはIIJmioDプランとほぼ同じような結果となりました。IIJmioよりもpingの反応が良くないため数値以上に読み込みに時間が掛かるようなイメージがあります。

他社の動向をしっかりと把握して料金プランを安く設定したり、全国のイオンでサポートしてもらえるなど、キャリアから何も分からず格安SIMへ乗り換える初心者にオススメするにはちょうどいいです。音声プランでも縛りがないのがキャリアから乗り換える方にオススメしやすいポイント。

楽天モバイル

楽天モバイルは今回も速度比較で良い数値でしたが、相変わらず画像や動画ファイルに制限を掛けている事が多く回線自体に魅力を感じません。ただ定期的に行われる端末半額セールは新製品でもいきなり半額で販売されるため、今使っているスマホに不満がある方が乗り換えるにはアリ。

直近制限のない大容量プランも登場していますが、通信の最適化や実際の速度が不明瞭な点があるため他を当たったほうが良さそう。

BIGLOBE

今月からYouTubeやAbemaTVが見放題になるエンタメフリープランで実験しているため6GBのライトSプランに戻しました。これまで通り朝以外は遅くメインで使おうとは思えません。動画視聴に特化したオプションを用意する割に多くの通信量を捌けるだけの基礎が出来ていないと感じます。

モバレコさんでも詳しくレビューしているので良かったら見てください。

• BIGLOBE SIMの評判は？プランや特徴、通信速度をチェック – モバレコ

全測定結果

最後に全測定結果を載せておきます。スマホだと縦に長いのでPCから見たほうが比較しやすいかも。